ラオックスグループ、ギフト販売大手のシャディ(本社東京都)は、22年のEC売り上げが前年比で大きく伸長するなど、成長を続けている。22年10月にシャディの新社長に就任した大村泰治氏に話を聞いた。
─EC事業について聞きたい。
当社には全国に実店舗があるが、22年はリアル店舗よりも、ECの方が大きく伸びた。
21年は、コロナ禍の影響でEC事業が特需的に拡大した。22年は、当社の想定以上の伸長を実現した。
22年の伸長の要因として、4~5カテゴリー分、ギフト商品を増やしたことがある。
お客さまの人生を通して、各イベントで提案できるように、戦略を練り、取り扱うカテゴリー・商品を拡大していった。カテゴリーを増やすたびに、売り上げも順調に成長していっている。
例えば、直近のお中元・お歳暮シーズンなどのEC売り上げは、前年同期比2桁増となった。個人・法人顧客ともに、新規獲得にも成功している。
直近では、節句市場に新規参入した。ひな祭りや、子どもの日のお祝いに向け、ひな人形・五月人形など、節句ギフトを展開する。今後もさらに、取り扱うカテゴリーを拡大していく予定だ。
リピーターの方には、毎年同じイベントシーズンに、商品を再購入いただくケースが多い。既存顧客のクロスセル施策として、主にメルマガを通してアプローチを行っている。
─OMO施策について。
シャディでは、全国のフランチャイズ加盟店と協業して、EC事業を推進している。
そのため、店舗スタッフがECに誘導するなど、相互送客効果も生まれている。
GBP(グーグルビジネスプロフィール)を導入しており、店舗・EC間での送客状況を可視化している。
ウェブ上には、希望する店舗の公式ホームページも作っている。ECの入り口として、該当店舗を前面に押し出し、消費者に訴求している。
一部の実店舗においては、消費者が、商品の実物を体験できたりする取り組みを行っている。ECについても、使用シーンを想起させるクリエーティブを意識しつつ展開を行っている。
EC・実店舗のそれぞれの魅力を生かし、お客さまの選択肢を広げていきたいと考えている。
実店舗に集客できるようなイベントを開催し、ブランドの価値を拡大・充実させる戦略を取っている。
─ECでの顧客への発信で重視している点は。
(続きは、「日本ネット経済新聞」2月9日号で)
【シャディ 大村泰治社長】<ギフトカテゴリーを継続的に拡大> EC売り上げが前年比で大きく伸長(2023年2月9日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。