【もち吉 川端宣智通信販売部部門長】 〈22年2月期の通販売上高は25億円〉商品開発と広告運用に注力、増収継続へ奔走(2022年9月1日号)

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 米菓の通信販売を手掛けるもち吉(本社福岡県、森田恵子社長)は、コロナ禍による成長の反動に苦戦している。22年2月期の通販売上高は前期比5%増の25億円だった。今期も増収を継続するため、商品開発と効果的な広告運用に注力している。もち吉の川端宣智通信販売部部門長に、今期の取り組みや、原材料高騰の対策などについて聞いた。

■第1四半期は苦戦

 ─今期の業績は。
 今期は少し厳しい戦いを強いられている状況だ。テレビのニュース番組を見ても分かるように、菓子や食品をデパートやスーパーマーケットで購入する人が増えている。そうすると、当社の通販を利用する人は減少してしまう。
 実際に、22年3―5月期(第1四半期)の通販売上高は前年同期を下回った。だが、6月からは復調し、22年6月度の月商は前年同月比10%増になった。
 ─6月から復調した理由は。
 もともと6月ぐらいから中元シーズンに入り、ギフト購入者が増加する傾向がある。今期も中元需要に向けて、人気商品を詰め合わせた商品「おやついちばん」を販売したことが、復調の一つの要因だと考えている。
 「おやついちばん」は、当社の商品を10種類ほど同梱したギフトボックスだ。バリエーション豊かな商品になることを意識して開発した。サラダ味、エビ味、しょうゆ味、コーンポタージュ味など、さまざまな味の米菓を詰め合わせている。中元と歳暮時期のみの販売だが、前期は5万個を販売した。今期も前期同様、出だしは好調だ。
 のしを付けないギフトボックスのため、コロナ禍でお盆休みでも家族と会いにくい祖父母が孫に贈ったり、母が遠方で一人暮らしをしている息子に贈ったり、近所のママ友会の茶請けとして使用したりと、ちょっとしたカジュアルギフトとして購入されている。


■広告運用に工夫

 ─「おやついちばん」などの商品を周知するための集客方法は。
 当社の顧客は、大体35%が新規顧客で65%が既存顧客だ。「おやついちばん」もほぼ同じ割合。既存顧客からの購入比率が高い。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月1日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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