〈化粧品・下着のEC各社〉 今年もスキンケア需要高く/「ヒト幹細胞」など注目高まる (2021年12月16日・23日合併号)

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協和で人気の「ヒト幹細胞培養エキス原液」

協和で人気の「ヒト幹細胞培養エキス原液」

 化粧品ECの協和や、口コミサイトを展開するアイスタイルやプラネティアは、今年の化粧品の売れ筋傾向として「ヒト幹細胞」「スキンケア」「キープメイクコスメ」を挙げている。いずれのキーワードも昨年から高まっているスキンケア需要が反映されている。下着ECのヘブンジャパンでは、ホールド感のある商品の人気が高い。こうした今年の傾向を踏まえ、化粧品や下着EC各社の今後の展開をまとめた。

 日本の化粧品情報を海外に発信する口コミサイト「コスメリア」を運営するプラネティア(本社東京都)の鎌形諭社長は、今年もスキンケアの引き合いが高かったと振り返った。
 例えば、シャルーヌ化粧品(本社東京都)のビタミンCを配合したオールインワン化粧品の人気が国内外で上昇。今後はオールインワン化粧品だけにとどまらず、ライン使いの化粧品もさらに引き合いが高まるとみる。コロナ禍でEC利用やスキンケアに慣れてきた消費者が、より自分に合った商品を欲しがる傾向が出てきたからだ。「商品を提供する企業も選ぶ消費者も育ってきている」(プラネティア・鎌形社長)。この傾向は特に日本、米国、中国でみられるようだ。
 鎌形社長は今後伸びが期待できるものとして、ダメージを受けた肌の細胞を修復する働きを持つ「ヒト幹細胞」を配合した化粧品を挙げた。すでに、富裕層の顧客を中心に人気があるという。商品の研究開発が進み、「ヒト幹細胞」を配合した化粧品の価格が下がれば、顧客層のすそ野が広がるとみている。
 美容ブランド「フラコラ」の協和(本社東京都、堀内泰司社長)でも今年は美容液「ヒト幹細胞培養エキス原液」が売れ筋となった。自宅でのスキンケア需要が高まり、それに伴って成分名の認知度も向上。これにより売り上げ拡大につながったとみている。効果が実感しやすい商品としてSNSなどで口コミが拡大したことも奏功した。
 協和はこのほか、細胞の再活性化を促す成分を含む「ウロリチン」を配合したサプリメント「ウロリチンカプセル」も人気が高まった。今後は高齢者からも注目が高まるとみる。
 この他、いわゆるボトックス効果が期待される自社製品「EYE TARGET(アイ ターゲット)」の需要拡大にも期待を寄せる。目元美容に着目した製品で、マスク生活が続く昨今、注目が集まっているためだ。


■購買傾向は保守的

 今年の買い物傾向について保守的な見方もある。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月16日・23日合併号で)

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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