千趣会とJFR/オムニ商品出足順調/初日の売上高140万円超も

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3月18日にオープンした大丸東京店の「Kカラット」店

3月18日にオープンした大丸東京店の「Kカラット」店

通販大手の千趣会と、大丸松坂屋百貨店の持ち株会社であるJフロントリテイリング(JFR)が共同開発した新ブランドが3月11日から、全国の大丸5店舗で販売を始めた。新ブランドは〝オムニファッションブランド〟と位置付け、大丸松坂屋百貨店と千趣会のECサイトほか、通販カタログで販売する。大丸店舗での売上高は各店とも初日の売上高は百万円を突破。3月16日に開設した大丸札幌店の売上高は、初日で140万円を超えた。新ブランドによる今年度の売り上げ目標は16億円。

 千趣会とJFRが共同開発したブランドは「Kcarat(Kカラット)」。もともとはファッションモデルの黒田知永子さんがプロデュースし、千趣会のオリジナルブランドとして2010年から販売している。
 千趣会とJFRは15年4月、オムニチャネルの展開やEC事業の強化を目的に資本業務提携を締結。業務提携の一環としてECや店舗で販売する共通ブランドの開発に着手した。
 それを具現化したのが新生「Kカラット」で、引き続き黒田さんがプロデュースしつつ、千趣会の商品開発と生産機能を活用。大丸松坂屋百貨店と共同開発し、共同発注・共同仕入れ・共同在庫を通じて効率を図りながら展開する。
 「Kカラット」がターゲットにしているのは40代後半から50代の女性。ブランドの特徴は、品が良く、さりげなくトレンドを取り入れたほか、シルクやカシミヤなど肌に心地良い上質な天然素材を用いている。
 商品はチャネルに応じて三つのラインを用意した。全体の70%を占める「スタンダードライン」は、上質な天然素材によるベーシックアイテムで構成。「プレミアムライン」は格上の素材を使用したこだわりアイテムで商品構成比率は20%。黒田さんのイメージを表現した「フェイバリットライン」は旬のアイテムで構成する。
 カタログは「スタンダード」と「プレミアム」を中心に展開。百貨店店舗では「フェイバリット」によるトレンド感を打ち出しながら、「プレミアム」と「スタンダード」を組み合わせて展開する。ECは全ラインを扱う。
 「好きなラインから選んで組み合わせることで、多層、多重、多彩にコーディネートができる」(千趣会・商品開発本部アウター開発部Kカラットチーム・香川理恵参事)構成にした。
 ライン別の中心価格はパンツの場合、「スタンダード」が8000円、「プレミアム」は1万5000円、「フェイバリット」は1万8000円(以上税別)となっている。

(続きは日本ネット経済新聞3月24日号で)

新店舗のオープニングイベントでブランド観を説明する黒田知永子さん

新店舗のオープニングイベントでブランド観を説明する黒田知永子さん

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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