〈百貨店・ギフト各社〉 バレンタインECが堅調/自分買い、限定品の需要加速 (2022年3月3日号)

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 百貨店やギフト各社では、今年のバレンタインデーのEC売り上げが前年を上回る手応えを得たようだ。コロナ禍で自分向けに購入する傾向が続いており、顧客単価も増加も目立っている。最近のバレンタイン商戦は、告白や贈り物をする日というよりも、自分で買って食べ比べたり、期間限定品を楽しむ機会になっている。今年のバレンタインデーの特徴や消費傾向のほか、ホワイトデー向け企画の立ち上がりをまとめた。

■自家需要の増加目立つ

 各社のバレンタインECの売り上げが堅調なのは、コロナ禍で高まり続けている自家需要の増加が背景にある。今年の傾向を各社に聞くと、顧客単価の上昇も目立った=図表1参照。
 阪神百貨店の売り上げは前年比92%増と大幅に伸長した。人気アニメなどとコラボレーションした商品の拡充が売上拡大につながったという。
 エイチ・ツー・オーリテイリング傘下の阪神、阪急百貨店はともに、義理チョコが縮小傾向にある一方、自分用に購入する顧客が増え、顧客単価も高まった。売り上げは例年を上回っている。自家需要の拡大に加え、比較的高価な限定商品が人気だったことが要因とみている。
 三越伊勢丹では、価格の高いトップショコラティエのチョコレートが人気だった。食べ比べを楽しむ人も多かったのではないかとみている。
 そごう・西武(本社東京都、林拓二社長)は、21年12月1日からバレンタイン向けのEC企画を実施した。今年1月に入ってからは、海外ブランドのチョコレートが本格的に動き始め、バレンタインシーズンにしか購入できないブランドが人気だったという。


■入念な在庫確保も奏功

 そごう・西武は、前年に続き、コロナ禍のEC需要拡大を見越して、早い段階でメーカーなどと調整し、入荷を前倒しする形で商品を確保した。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月3日号で)

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