【ベルシステム24ホールディングス ベルシステム24 事業開発本部エグゼクティブマネージャー/兼シンカー代表取締役副社長 中田博之氏 シンカー 代表取締役社長 藤縄義行氏】 <シンカー子会社化の狙いは> コンタクトセンターとマーケデータを連携、最適な顧客体験提供(2023年11月23日号)

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 ベルシステム24ホールディングス(HD)はこのほど、データマーケティング事業やAI(人工知能)ソリューションの開発などを展開するシンカー(本社東京都、藤縄義行社長)を子会社化した。子会社化の狙いについて、両社は「顕在層だけではなく、潜在層含め、最適な顧客体験を提供していくためだ」と説明する。シンカーの藤縄社長と中田博之副社長に子会社化の経緯や、今後の戦略などを聞いた。

■一貫した顧客体験を設計

 ─シンカーを子会社化した理由は。
 中田 ベルシステム24グループでは、約2年前からデータマーケティング事業に取り組んできた。コールセンターはいわゆる企業を支える下流に位置するが、そこから顧客接点全体を支援するという観点で考えたときに、当社としてどのようにサポートできるのか、このことを常に検討していた。
 コールセンターに電話をかけてくる人は、何か疑問を持って、それを解決するために電話をかけてくる。顧客体験価値をさらに高めるためには、電話や問い合わせに至っていない潜在層に対して、どのような情報を発信し、ブランドを認知してもらい、購入につなげていくのかが鍵となる。より一貫した顧客体験を設計することが何よりも重要になってくる。
 ベルシステム24グループでは、ウェブサイトやSNSの運用、コールセンターでの接客対応など、運用・接客面では自信があった。その一方でデータに基づく企画立案や、データ基盤の構築など、設計・構築面には課題があった。
 そこで、データマーケティングやAI関連プロダクト開発に関する知見・技術を持つシンカーを子会社化することにした。潜在顧客も含む顧客接点全体の企画設計から構築、運用までを一気通貫で支援できるマーケティングBPO体制の構築を目指す。
 ─シンカーの事業内容を伺いたい。
 藤縄 シンカーはデータマーケティング事業を主軸とした会社で、データ基盤構築からデータ分析、AIモデル構築、マーケティング施策の実行までを一気通貫で支援している。シンカーから見た今回の子会社化の狙いも、先ほど中田が申し上げた内容と変わらない。
 コンタクトセンターとマーケティングを含めた顧客接点の最適化と顧客体験価値向上を追求し、共同でさらなる便利なサービスの開発に注力していく。


■ロイヤルカスタマー予測

 ─ブランドをよく利用するコアなファンへの育成方法は。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月23日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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