【ベルーナ 安野清社長】 営業益優先で計画達成へ(2022年10月20日号)

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 ベルーナは今期(22年4月)から、3年間の第5次計画計画をスタートさせた。最終年度となる25年3月期には売上高2610億円、営業利益226億円、ROE(自己資本利益率)10%以上の目標を掲げている。経営計画の狙いや直近の事業状況を、安野清社長に聞いた。

■DB活用事業は主力の収益部門

 ─今期から新たな経営計画がスタートしている。経営計画の主な狙いと、重点を置いているところは。
 ベルーナのポートフォリオ経営の熟成として、各事業の柱を強く太く、強靭にしていくことだ。通販事業は中心となるが、データベース活用事業・呉服関連事業・プロパティ事業も含めて、アパレル・雑貨通販に依存しないものを作り上げようということだ。
 ─第1四半期の連結売上高は約9%の減収だった。今期の出だしとしてはどう捉えているのか。
 前期の4月がコロナ特需により良かった影響なので、さほど気にしていない。アパレル・雑貨事業においては、売り上げよりも利益重視で運営している。媒体費を無理にかけてまで売り上げを伸ばそうとは思っていない。売り上げは自然体で取り組む計画だ。無理をしすぎない程度のプランを描いている。
 ─第1四半期においてはグルメ事業のセグメント利益が下がっている。この理由は。
 媒体費をかけたためだ。グルメ事業においては今後、媒体費の回収に取り組んでいく。第1四半期に媒体費をかけたのは、増収プランを実現するために積極的に投資したためだ。食品関係の頒布会や単品商品、日本酒などの拡大を狙っているためだ。先行して媒体費はかかるので、その分を回収していくという考え方だ。トータルとしての売上高は想定通り推移している。
 ─個人的にはデータベース活用事業を注視している。今期の状況は。
 安定している。データベース活用事業はベルーナの稼ぎ頭だ。前期で56億9000万円の営業利益を計上した。前々期でも55億円強だった。今期も57億5000万円の黒字を計画している。主力の収益部門だ。


■ECは面白い強化していく

 ─先般、DM発送代行などを手掛けるレーベルグループを傘下に収めた。データベース活用事業として連携するのか。
 いずれ、そういう形になるだろう。
 ─呉服関連事業の推移はどうか。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月20日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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