【協和　堀内泰司代表取締役社長 】 「若返り」叶うケア提唱 「フラコラ」満足度向上にかじ（2022年8月11日・18日夏季特大号）

　「ｆｒａｃｏｒａ（フラコラ）」ブランドで化粧品・健康食品の通販を手掛ける協和（本社東京都）は７月下旬に「フラコラ」のブランドメッセージを刷新し、老化を「治療できる病気」ととらえた上で、若返りできるエイジングケアを提唱している。主力の「ＨＩＴＯＫＡＮ（ヒト幹）シリーズ」のさらなる成長と顧客満足度の向上を目指し、コアなファンづくりや新規獲得に乗り出す考えだ。堀内泰司代表取締役社長に成長戦略やこれまでの軌跡を聞いた。



　――さらなる顧客体験価値の向上（＝ＣＸ）に向けて、７月26日に「フラコラ」のブランドメッセージを刷新した。
　新たなブランドステートメントとして、「エイジングケア３・０」を打ち出した。「年齢を巻き戻す」という意味を込めている。老化の予防や進行を遅らせるアンチエイジングは、もはや古い。われわれは老化を「病気」としてとらえている。適切な内外ケアを通じて治せる病気だ。「老化は仕方ない」とあきらめる必要はない。　
疲れにくい体づくり、美顔、美髪、内外ともに美しい体は、細胞から生まれる。「フラコラ」は、生命科学を生かした製品・サービスを提供している。これを通じてお客さまの需要に応え、次世代のエイジングケアブランドを目指していく。
　――「３・０」としているが、「１・０」「２・０」は何か。
　「１・０」は１９００年代のエイジングケアととらえている。これは、老化の進行を「遅らせる」ケアのこと。「２・０」は２０００年代のエイジングケで、老化を「止まらせる」ケアが推し進められてきた。「３・０」はこれからのエイジングケア。若返り、すなわち自分史上最高の姿に「年齢を巻き戻す」ケアを掲げている。

■「ヒト幹」ラインを拡充

　――「フラコラ」で主力の「ＨＩＴＯＫＡＮシリーズ」は、既存顧客を中心に爆発的な人気を集めている。
　「ＨＩＴＯＫＡＮシリーズ」は、ダメージを受けた肌の細胞を修復する働きを持つ「ヒト幹細胞エキス」を配合した商品群。中でも原液美容液「ヒト幹細胞培養エキス原液ＬＰ」は、前身となる商品の発売から約２年半で当社の主力商品に成長した。累計販売数は60万本を突破した。これは、それだけ商品に配合されている成分の満足度が高いということ。今後は「ヒト幹細胞エキス」を配合した「ＨＩＴＯＫＡＮシリーズ」のさらなるラインアップ拡充に乗り出し、「ヒト幹細胞培養エキス原液ＬＰ」に並ぶヒット商品を増やしていく。
　――７月２５日には、「ＨＩＴＯＫＡＮシリーズ」から原液美容液「ヒト幹細胞エクソソーム原液ＤＲ」の販売を開始した。
価格は従来品から据え置きの税込１万円で、肌を整える成分「ヒト脂肪由来間葉系細胞エクソソーム」の濃度を従来品よりも約50倍に高めている。お客さまが、より実感を得やすい製品づくりを追求した。
６月下旬には、同シリーズから化粧水「ＨＩＴＯＫＡＮ　セラムローション」、美容クリーム「ＨＩＴＯＫＡＮ　パーフェクトクリーム」を通販で販売開始した。これにより、原液美容液、化粧水、美容クリームをライン使いできるようになった。８月３０日には、ヒト幹細胞を配合したヘアケア製品「ＨＩＴＯＫＡＮ　ＢＩＨＡＴＳＵＩＫＵ（美髪育）スカルプトニック」を通販で発売する予定だ。同シリーズの一つとして、この製品では大人の女性の髪と頭皮の悩みに働きかける。

■満足度の向上を加速

　――完全内製化で週に２回以上配信しているライブコマースや、顧客に身に付けてもらい健康状態をサポートするＩｏＴ機器の活用を通じて、対面でなくても顧客満足度を落とさない情報提供や顧客コミュニケーションづくりを重視している。
　お客さまとの結び付きを強化し、協和を通じた内外美容の向上にさらに満足いただくため、平日は毎朝９時半から「朝のエクササイズ」と称したオンラインコンテンツを無料配信している。ライブコマースのチャンネルは複数展開し、商品の購入だけにとどまらず、生命科学への理解が深まる仕組みを構築している。
データを活用した取り組みの加速は、お客さま一人一人に合った製品・サービスの提案、情報提供のためには欠かせない。その一環として、最先端の研究やテクノロジーの活用に取り組む大学機関やベンチャー企業への出資も行っている。
　――７月２５日からは、商品を組み合わせて注文できる定額制サービス「エイジングケアサービス」を開始した。
　「エイジングケアサービス」は、自身の肌悩みに特化した商品を自由に選択できる点が特徴。プロモーションの観点ではクロスセルにつなげやすく、定期便顧客の増加も見込む。このほか、利用者限定のプレゼント贈呈や、カウンセリングサービスも実施していく。