【ヤング・リビング・ジャパン・インク 中川利光日本支社長】 製販一体の”ブランド体験”を推進(2022年5月12日号)

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 エッセンシャルオイルをネットワークビジネス(NB)で展開するヤング・リビング・ジャパン・インク(本社東京都、中川利光支社長)は、ブランド力向上の取り組みを強化する。製品の企画・販売にとどまらず、製販一体型の会社という点を訴求することが成長の鍵を握るという。22年3月末に、100%子会社である天然資源研究開発センター(本社沖縄県)を通じて、沖縄の「月桃」を使ったエッセンシャルオイル(以下、EO)の販売にも着手する。月桃展開や今後の会社の方針について中川支社長に話を聞いた。

 ─沖縄の月桃を生かした、今後の展開について。
 22年3月末に、沖縄県庁で月桃の研究成果を発表した。今回の研究は、沖縄県の産官学で進めているプロジェクトの一環で、まだ完了してない。月桃EOの研究は今後も継続し、開発の進捗状況や成果などの情報を都度発信していく。
 今後は、24年度までの3カ年計画を進める。販売力を強化する施策も大事だが、月桃や当社のブランド力を高める情報発信をしていくことを軸に取り組む。
 まず22年度は、シンガポールでグローバルイベントを予定している。5000~6000人が集まる予定で、イベント内で月桃EOを発表する。月桃の研究は、前述のとおり道半ばだが、身体の幸福ホルモンとされる「セロトニン」にも関わりそうな研究が見えてきた。可能性に満ち溢れたEOであることをグローバルで強く発信していきたい。同時に年内にも月桃EOの生産能力を年間約1万本程度にまで引き上げていく計画だ。
 翌年の23年度は、月桃の研究結果をもとに、作付けを本格的に始める。EOに蒸留できる施設の開設も進める。24年度には、完成した月桃の農園や施設に会員などを招いて、農園体験ができるように整備を進めていく。
 ─月桃EOの販売戦略について。
 戦略は二つある。月桃EOのマーケティングと、会社としてのブランディング強化だ。
 営業面のマーケティングは、天然資源開発センターの共同代表で、月桃の研究にも取り組んでもらっている禹先生と協力して、研究成果についての情報発信を適宜行っていくことだ。当然、常時情報を発信できる環境を作っていく。情報発信を強化することで、会社の認知拡大やブランディングにつなげる。また、研究成果や商品に関する情報も届けることで、会社から商品を知る場合と、商品から会社を知るという二つのパターンが生まれると思っている。知ってもらう機会の入口は広い方が良いので、積極的な情報発信が鍵を握るとみている。
 また、月桃EOにおける研究結果を医学論文として掲載できるようにしたい。論文なども含めてまだ時間はかかるが、科学的な根拠を提示できれば、販売に好影響をもたらす。販売方法はNBで変わらわないものの、販売に至るまでの工程をしっかりとマーケティングすることがポイントだと思っている。

(続きは、「日本流通産業新聞」」5月12日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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