【ナチュラリープラス 田嶋隆志社長】 リーダーの新カテゴリー「IBO」が大成功(2021年10月21日号)

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 ナチュラリープラス(本社東京都)の21年8月期の売上高は前期並みとなる見込みだ。デジタルプラットフォーム構想が最終段階を迎え、新しい働き方を提唱した「You Economy(ユー・エコノミー)」が浸透したことで若い世代の会員が増え、フィールドは活発化している。田嶋隆志社長に、21年8月期の状況と、次期の戦略について聞いた。
    (インタビュー実施日は8月27日)

■増収要因は現場の底上げ

 ─20年8月期の売上高は前期比3.6%増の増収だった。今期(21年8月期)の見込みは。
 前期と比較してちょうど100%の維持か、わずかに増収になるかという見込みだ。
 ─その要因は。
 現場の底上げができた。19年10月の社長就任時、第二創業として次の10年をともに作るために「リーダー募集キャンペーン」を実施した。新たなリーダーのカテゴリーとして、IBO(インディペンデント・ビジネス・オーナー)という制度を作り、バイナリープランの左右のツリーにそれぞれ50万ポイントを達成した785人をIBOとして認定した。今期からオンラインでIBO会議を開催している(サミット会議は廃止)。これが大成功している。
 IBOには、それぞれ専属のコーディネーターが付き、「My Group 診断グラフ」と呼ばれる五つのバランスシート((1)新規登録率(2)有効会員率(3)パーソナルボリューム(4)リピート率(5)リクルーター率)を基にビジネスの健康診断を行っている。そこからビジネス活動の指標を明確にし、生産活動の活性化を図ることで、リーダーとしての自覚が生まれ、独立した意識を持ってもらうことができた。
 キャンペーンも成功した。20年12月に発売した「OLEMIO(オレミオ)」が21年8月期に7億円の売り上げを達成した。
 例えば、テレビショッピングを実施したところ、アクセス数は5000件に上り、売り上げが伸びたことによって、リーダーのボーナスアップにつながった。
 この2年間、デジタルプラットフォームを構築するというDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、それが確固たるものになったことが業績を支えた理由だ。
 ─製品別の売り上げ構成比は。
 「スーパー・ルテイン」ブランドが40%、次いで「IZUMIO」「OLEMIO」が33~34%、「スーパー・ユーグレナ パラミロンARX」が8%、その他という構成だ。
 ─現在の有効会員数は。
 10万人を超えたところだ。
 ─月間の新規登録会員数の推移は。
 月に2000人超だ。月別の新規登録件数(累計)は、対前年度で約20%アップした。コロナ禍でも新規会員数が増えたことについて、会員の皆さんにはとても感謝している。
 ─20年度は20~30代のボーナス取得者数が2桁増だった。21年8月期ではどうか。
 まだ数値は出ていないが、若年層が増えているという手応えは感じている。「組織構築して頑張ったら頑張った分以上の成果が出るネットワークビジネスを構築することが目的だ」という当社の10年先を見据えたビジョンに、若者たちの関心が高まっている。


■DX構想は最終段階

 ─デジタルプラットフォーム構想の進捗について。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月21日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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