【新日本エネックス 西口昌宏代表取締役】 創業の原点は、人を大切にする会社を作ること

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 太陽光発電や蓄電池を訪問販売する新日本エネックス(本社福岡県、西口昌宏社長)の21年1月期の売上高は、前期実績の約2倍となる20億円を超える見込みだ。コロナ禍で社員と個人面談を行い、営業組織を再編成するなど、社員一人一人に目を向けた取り組みが増収を生む要因になった。西口社長は「組織の意識付けを競争から共存へと変えた」と言い、「コロナが、会社の組織力をより強くした」と話す。西口社長自身も、コロナ禍で改めて原点に立ち返り「創業した理由は、人を大切にする会社を作りたかったからだ」とし、自分が理想としていた会社に着々と近づいてきたと自信を示している。(インタビューは2月6日実施)

 ─21年1月期の決算について。
 採用から教育まで特に力を入れた。営業マンの人数を増やしつつ、組織全体がきちんと円滑に回るよう、整備しながら採用は進めてきた。訪販の場合、売り上げが10億から20億円に到達する過程で、退職者が増えたり、会社と社員が分裂するなど組織が崩れやすくなる。勢いがあるからだとも言えるのだが、そこはしっかり会社と社員の関係性を保つよう努力してきた。昨年は組織再編を何度も何度も繰り返してきた。そのたびに、何が良くなって、何が悪くなるのかを見極めて進めてきた。結果的に良い方向に向いたと思われる。
 昨年は、コロナの影響が大きく、大変な時期だった。しかし、当社が年1回実施している表彰式でMVPや売り上げトップの発表などを行ってから、社員のモチベーションが上がった。こうして社員のモチベーションが最高潮に達した中で、20年度がスタートした。中途採用も増えているが、これまでひたむきに取り組んできた社員が、前年の倍を超える成果を上げるようになった。それが自信につながり、その自信がさらなる成長を促す好循環につながっている。社員一人一人が活躍できて、正当に評価されている場があるのとないのとでは大きく違う。離職率も大きく低下していて、1割程度にまで改善している。

(続きは、「日本流通産業新聞」」2月18日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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