【〈訪販〉トップインタビュー】 アサンテ 宮内征社長/「人」を財産に、コロナ禍でも拡大戦略

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 白アリ防除施工のアサンテは、コロナ禍にあっても、人材の採用・教育を強化し続けている。拡大の余地のある西日本への展開を進める狙いだ。20年4―9月期(中間期)は、緊急事態宣言により、新規の訪問営業の自粛を余儀なくされるなど、新型コロナウイルス感染症の影響があったため減収となった。ただ、家屋をメンテナンスしたいという需要が、業績を下支えしたという。社員の収入の補填を行ったこともあり、社員が安心して働ける環境ができ、人員数も横ばいで推移している。20年2月に就任した宮内征社長は、「当社は『人』が財産。コロナ禍でも採用と教育を充実させ、まだ展開が弱い地域に積極的に進出していく」と意気込む。コロナ禍のアサンテの取り組みと、展開拡大の戦略について聞いた。

■自宅メンテ需要で申込増

 ─20年4―9月期(中間期)の業績と、コロナ禍の対応について聞きたい。
 20年4―9月期の売上高は、前期比9.5%減の74億5200万円、営業利益は同34.2%減の11億6600万円だった。
 4~5月に緊急事態宣言が発令されたことから、当社では、4月18日から5月15日まで、全営業拠点において新規の訪問営業を自粛した。その間もお客さまからの申し込みは受け付けていたし、既存のお客さまへのフォローも行っていた。ただ、新規のお客さまへの訪問営業ができなかったことから、業績への影響は少なからずあった。
 羽アリの活動が活発になる4~6月は本来、当社にとって繁忙期だ。お客さまに会えない状況が続いたものの、テレビCMや新聞の折り込みチラシ、ウェブ広告を行った結果、インバウンドの調査申込件数が、前年比で約26%増えた。在宅率が増加したことから、自宅のメンテナンスに対する関心が高まったとみている。
 コロナ以降、お客さまのお宅を点検や施工で訪問する際は、感染対策を徹底するようにした。対面時には、当社の社員だけでなく、お客さまにもマスクの着用をお願いしている。作業後は社員が出入りした範囲のドアノブ・手すりの除菌を徹底して行っている。


■「人」が財産

 ─緊急事態宣言中、収入に不安を感じる営業マンはいなかったか。

(続きは、「日本流通産業新聞」1月14日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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