【訪販トップインタビュー】 アローズコーポレーション弓立昌輝代表取締役/再エネ普及を加速、全国展開を視野に

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弓立昌輝代表取締役

 太陽光発電・蓄電池のテレアポ訪販、営業代行を行うアローズコーポレーション(本社大阪府、弓立昌輝社長)は、蓄電池の販売を10年前から手掛けている。10年かけて構築してきた販売ノウハウを横展開し、住環境企業の営業代行事業を活性化させ、全国展開を視野にいれた取り組みを行っていく予定だ。コロナ禍でも業績を伸ばし、20年3月期の売上高は約50億円になった。コロナ禍の状況を踏まえた今後の取り組みを弓立社長に聞いた。

 ─前期の業績について。
 20年3月期の業績は、前期より2億円増の49億2400万円だった。業績が良かったのは、蓄電池の販売が好調だったのが要因だ。加えて、顧客目線で営業できたことが大きい。20年4月以降の業績は、コロナ禍の影響もあり予算通りに進んでいないのが現状だが、利益は確保できている。新型コロナウイルスの感染者数が再び増えている。この情勢は今後も続くと予想し、当社も含め、新しい営業の仕組みや取り組みを再構築する必要があるかもしれない。
 ─新たな取り組みについて。
 当社が新たに実施しているのは、強みとしている営業代行事業を横展開した、商談のアポイントだけを取得する「アポイント事業」。これを実施しているのは業界でもおそらく当社だけだろう。すでにこのアポイント事業は、成果を出ている。19年12月末に太陽光発電や蓄電池の訪問販売を行う産電(本社大阪府)と販促の提携を行った。当社がアポイントを取るためのフロント営業を行い、アポイントが取れた顧客宅に産電の営業社員が訪問し商談を実施する。産電の親会社であるレカム(本社東京都)のIRで情報を公開しているが、産電の売り上げに貢献しているのが現状だ。
 アポイントだけでなく、代行の依頼を受けた住環境企業の営業研修や、当社の営業マンが同行をして営業研修する教育なども積極的に実施している。現状、対面でアポイントを取る行為自体が難しい。当社が展開している電話によるアポ取りは、在宅率が高くなっていることもあって比較的取れている。営業代行を行う際は、依頼を受ける企業がどのくらい顧客数を持っているかで、アポイントや成約数が異なる。最低でもいただいたリストの10%は保証できるようにしている。こうした成果事例もあるため、昨今は依頼が増えている。
 一方で、電話やオンラインによる非対面型の取り組みは、コロナ禍という時勢にあった営業手法なのかもしれないと思う。社内の改革も行っている。コールセンター業務を在宅でも実施できる環境を整えている。これは、コロナの第2波、第3波に備えた体制作りの一つでもあるが、コールセンター内における集団感染を防ぐ方法でもある。
 これまでに実施してきた営業代行数は累計100社を超えた。営業代行の際は、依頼された企業から顧客リストを受け取り、リストを元に依頼された企業として営業する。委託を受けた以上は、顧客とのやり取りに配慮するだけでなく、営業の進捗確認や、情報管理を厳密に行っていく必要があり、そこをしっかりしていることが当社の強みでもある。
 営業代行事業で必要とされるのは、営業力だけでなく、業務や情報の管理も同時に構築することだ。管理も自動で管理できる仕組みを作っているため、クライアント企業は特に何かを行う必要はない。こうした管理能力の高さが、営業代行の依頼を受ける要因になっているのは事実だ。営業代行を行う際も、営業社員のスキルで売り上げが左右されないようにしている。業務の平準化を整備している。言い換えれば、当社にはトップセールスマンはおらず、全員が一定の営業力を有する集団に組織を作っているためだ。
 ─今後の展開について聞きたい。
 当社としては今後、全国的な営業代行事業を展開していく予定だ。各エリアの住環境企業から営業代行の依頼が増えているだけでなく、中国電力の子会社であるエネルギアや他の電力会社とも連携し、太陽光発電や蓄電池の普及を進めている。
 電力会社と連携していくことは、日本全体における再生可能エネルギーの普及に必要不可欠な存在である。連携を強固にできれば、より太陽光発電を起点とする再生可能エネルギーの普及スピードを上げることができる。営業展開と同時に、太陽光発電の設置工事を行う施工会社とも連携を進めていかないといけない。地場で活動している施工会社とも協力しながら、営業と施工が両立できる体制を作っていきたいと考えている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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