【訪販化粧品トップインタビュー】 ペレ・グレイス 佐藤知己社長/「リボーン」を掲げ、創業来の大きな改革を推進

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 ペレ・グレイス(本社東京都)は21年3月期のテーマに「リボーン」を掲げ、創業来の大きな改革を進める。その一環として、4月に創業初となる美容をコンセプトにした「スキンケアサプリ」を投入。リーダー会員を育成する研修プログラムを開始し、秋には報酬プランを改定するなど、ビジネス志向の会員を増やして、組織を広げたい構え。佐藤社長に今年のテーマ「リボーン」に込めた思いや大改革に向けた事業戦略について聞いた。

■新型コロナの影響で減収

 ─20年3月期の業績について聞きたい。
 売上高は前期比2.0%減の34億9000万円だった。19年12月度までは前年と比べて横ばいで推移していた。しかし、新型コロナウイルスの影響で、20年1―3月期(純第4四半期)に実施する予定だった海外研修を兼ねたキャンペーン施策がほとんど機能しなかったため減収決算となった。年間で最も盛り上がりが期待される時期だったが、コロナ禍で想定していた売り上げを確保することができなかった。
 ─会員のレベルに応じたセミナーに力を注いでいる。
 トレーナーの野口悦子氏を講師に迎え、ビジネスの進め方を教授する「ペレズレッスン」が好評だ。それまでセミナーを実施していなかったこともあり、有用性を感じている。実際に、ごく普通の主婦の会員の方が、リーダーになって安定した収入を得られるようになるなど、成果を感じている。今年はタイトルアップを意識した内容に進化させる。
 ─21年3月期は「リボーン」をテーマに掲げた。
 今年のテーマは「リボーン」に設定し、大改革の一年にしていく。創業からこれまで多くの愛用者の皆さまのおかげで、安定した業績、成長を続けていくことができた。
 一方で、新型コロナウイルスの影響で本業が厳しい人もいる中、副業としてネットワークビジネス(NB)に取り組もうという機運を感じている。ペレ・グレイスでビジネスとしてきちんと安定した収入が得られるような研修などの仕組みづくりも本格化させていく。
 ─大改革の一環として、4月には初となるサプリメントを投入した。
 10月に正式発売を予定している。現段階で会員からの反応がすごくよく、早くサプリメントでリクルートしたいという声も多く頂いている。主力の「ペレズセラムマヒナ」と並ぶ柱となる製品に育てたい。
 創業からスキンケア一筋で行ってきたが、サプリメントを投入することで、これまでアプローチできなかった顧客にアプローチできるので、力を発揮できる会員が相当数いるものと考えている。


■会員活動の支援策強化

 ─会員へのビジネス活動の支援策も強化する。
 6月からオンライン申請(登録)をできるようにしたり、ベースセンターを作れるキャンペーンを行うなど、ビジネスの要素を押し出していく。
 10月には、サプリメントの正式発売を予定しているほか、報酬プランを改定する。ハワイインセンティブ、秋のイベント「感謝祭」に向けて下半期は大きな改革に向けて動き出す。
 セミナーについては、「ペレズレッスン」をオンラインで配信するほか、私と副社長が企業理念を伝えることを目的に、その地域で核となる会員の元に出向いて直接お伝えしたい。参加できない会員にはその都度セミナーをオンラインで配信していきたい。
 ビジネスセミナーを開催できる力を身に着けてもらうためのトレーニングを構築し、統括本部長による中堅リーダー(次世代のリーダー)の育成も始めた。
 コロナ禍によるマイナス影響はあるものの、オンラインで組織の系列を超えてつながるなど、組織全体が一丸となっている。コロナ禍になる昨年からサプリ投入を決めており、タイミングとして運が良かった。コロナ禍でもサプリに対するフィールドの大きな盛り上がりに応えていきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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