【水関連商品特集 インタビュー】〈15年3月期売上高は微減に〉日本トリム 森澤紳勝社長/今期は17%増の151億円を目指す

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森澤紳勝社長

 職域販売を中心に電解水素水整水器を販売する日本トリムの15年3月期の連結売上高は、前期比2・4%減の128億3400万円となった。微減収の着地となったものの、期末時点では業績がかなり持ち直していたという。15年3月度の、職域販売における整水器の月間販売台数は過去最高記録を達成したとしている。同社の創業者でもある森澤紳勝社長に、前期の業績推移と今期の見込みについて聞いた。

 ─15年3月期の売上高は前期比微減の着地だった。
 森澤 15年3月期は前期比2・4%減の128億3400万円だった。コンプラインアンスを徹底する意味で、営業トークのしめつけを行った結果、DS事業部(職域販売部門)での販売が伸び悩んだ。事業部の売上高は前期比11・1%減の40億3000万円となった。これが14年3月期の業績に顕著に影響した。コンプライアンスを重視するあまり、トークが説明的になり、営業がやりにくくなってしまったようだ。
 そこで年末ごろに再度、営業トークの見直しを行った。3月までにはなんとか状況が持ち直し、15年の3月度は過去最高の販売台数を達成することができた。4月度もかなり好調に推移している。
 3月度は、取付・紹介販売(HS事業部)の販売実績も過去最高を記録した。通年で見ても売上高が前期比4・3%増の17億7400万円となり、想定よりも大きく伸びた。実際、私が考えていた倍以上の売れ行きだった。販売台数が減少した結果、取り付け業務も減少。結果的に、営業に使える時間が増えたことが増収の要因になったのではないかと考えている。
 カートリッジ販売部門の売上高は、消費増税の駆け込み需要による反動もある中、前期比1・7%増の31億1400万円となった。ただ、私としては増税後の悪影響を考慮したとしても、もっと伸ばさなければならなかった分野だと感じている。
 ─今期(16年3月期)の見込みは。
 森澤 前期末からの回復基調がさらに進んで、飛躍のときを迎えると考えている。今期の売上高は前期比17・7%増の151億円になると予測している。ちなみに、DS事業部の売上高は前期比14・5%増の46億1500万円を、HS事業部は17・2%増の7億7200万円を、それぞれ予定している。加えて卸OEM部門も大きく成長するとみている。卸OEM部門の売上高は前期比91・1%増の23億7000万円を見込んでいる。すでに大手メーカーへの供給の話が複数社について進んでおり、うち1社はほぼ確定だ。残りも確実に決まる見込みであるため、6~7月頃から急激に伸びるだろう。
 4月から大々的にテレビCMの放送を開始し、広報活動にも注力している。ホームページのアクセス数が顕著に増えるなど、すでに影響が出てきている。
 4月からはネット広告にも力を入れている。従来から実施しているリスティング広告に加え、リターゲティング広告などさまざまな広告手法を新たに取り入れることにした。ネット広告を、整水器の資料請求につなげたいと考えている。電解水素水整水器はECサイトでも販売しており、着々と売り上げを伸ばしている。
 ─テレビCMは30代の女性をターゲットにしていると聞くが。
 森澤 30代の女性の間で、「水素水」の認知や関心の度合いが高まっているようだ。ただ、「水素水整水器」はあまり知られていない。そのためテレビCMは、当社の未開拓層である、30代の女性にターゲットを絞った内容にした。新規開拓に効果を発揮することを期待している。
 テレビCMは、フジテレビ系の朝の情報番組「とくダネ!」の時間帯に放送する。そのほか、4月27日から5月10日までに全国65局で合計約4500本のスポットCM放送も実施する。認知度向上にも役立つと考えている。また、当社は毎年6~7月が販売のピークになる。4500本のスポットCMは、今年の6月のピークに向けての仕込みと言う側面もある。
 顧客開拓をするターゲット層について「若返り」を図るのはもちろんだが、社内の「若返り」にも力を注いでいく。「10年先」「20年先」を見据えた動きが必要だと考えており、そのためには鋭い感性をもった若い人材が必要であると感じている。部長や支社長など管理職には30~40代の人間を配置するよう努めている。来年は新卒採用も拡大したい。
 ─農業関連事業にも力を入れていると聞くが。
 森澤 農業用の電解水素水整水器の販売も開始している。農業に水素水を活用すれば、収穫量の向上などをサポートできる。「農業革命」に役立つ機器であると自負している。
 農業関連の事業は長期的に拡大させていきたい分野だ。現在は、「注文を受ければ販売する」といった扱いをしており、販売体制を確立しているわけではない。今後、体制を整備し、販売を強化していく予定だ。
 この分野で年間1000台程度の販売ができればいいかなと考えている。1000台普及すれば、そこから飛躍的に販売も広がるのではないか。現在は農機器メーカーやJAと話を進めている状態だ。
 ─「水素水」を取り巻く市場環境についてどう捉えているか。
 森澤 「水素水」というものの認知や普及は、かなり進んでいると感じている。水素水は飲み物としても重要であると思うが、生活の中の、水を使うあらゆる場面で利用することにより、予防医学的な健康管理につながると考えている。
 コスト面や活用範囲の幅広さがポイントなり、水素水ブームは最終的に「(整水器などの)機械」に帰結すると思っている。そういった意味では、外的環境が今まで以上に整い、当社にとってはチャンスが広がっている状況だといえる。引き続き販売戦略を強化していきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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