【ライフトレード 宇田川雅生社長〈トップに聞く〉】「美肌菌」を活用したスキンケア開発へ

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 ライフトレード(本社熊本県)は5月で創業15周年を迎えた。15年11月から、米国の大学と共同で行っている体内の幹細胞に関する研究を継続しており、論文発表などを通じて科学的根拠の充実に努めている。医師など専門家を招いた呼吸法や、食生活など生活習慣の見直しを主眼に置いたセミナーを通じて普及に努めている。宇田川雅生社長に今後の事業展開について聞いた。

 ─創業から15年が経過した。これまでを振り返って手応えはどうか。
 創業当時から、私たちの健康を細胞レベルで根底から支えてくれているミトコンドリア、そして4年前からは幹細胞も重要テーマとして加え、真の健康の普及・啓蒙を行ってきた。特にミトコンドリアは創業当時、全く認知されておらず時代を先行しすぎていたため苦労することもあったが、ここ数年は、テレビやインターネットなどでも取り上げられることが増えており、私たちの活動がより注目されるようになり、手応えを感じている。

■米国大学と共同研究

 ─米国の大学との研究も着実に進めている。
 15年11月から米国の大学との共同研究を続けている。研究テーマである「慢性腎臓病(CKD)におけるラックルの有効性」について、18年6月29日に神戸市内で開催した「第63回日本透析医学会学術集会」や、同年10月に開催した「日本未病システム学会」研究成果を発表した。
 腎臓は、各臓器にメッセージ物質を出している要の臓器として注目されており、本来は再生できないとされている腎臓が再生できたことから、医療関係者からも注目度は高い。
 さらに18年3月からは同大学にて認知機能の研究も実施した。大学も驚くほどの結果が得られ、現在その解析を進めている。解析終了後、学会発表や論文の発表を行う予定だ。認知症が増え続ける社会において今回の研究結果は大きな意味を持つ。

 ─薬剤師の宇多川久美子氏によるセミナーも好評と聞く。
 『薬剤師は薬を飲まない』などの著者で薬剤師でもある宇多川久美子氏を招き、全国で講演会を継続的に開催している。厚生労働省が高齢者に対する減薬の指針を示したこともあり、薬の正しい知識に関する講演は関心が高い。
 こうした専門家によるセミナーを通じて知識を蓄えることで会員のレベルアップにつながっている。医者に全てを委ねるのではなく、自らの健康は自らが積極的に関わっていくという健康的な自立の意識を高めて行くこが大切であると考えている。

 ─新規会員獲得についてはどうか。
 本物を求め、本物を見極める人が増えてきており、弊社には追い風だ。
 会員が製品の愛用や生活習慣の改善などを通じて「誰もがうらやむ健康」を手に入れることで、「なぜそんなに元氣なのか」と周囲から聞かれる存在になって欲しいと伝えている。製品を伝えるよりも説得力があるからだ。
 製品を無理に説明しようとしてうまく伝えることができず悩んでいる人もいる。しかし、明るくて、元気な人が結果的に紹介につなげている。そして現在は、新規の人も紹介者同様に「誰もがうらやむ健康」を手に入れるという好循環が生まれてきた。
 この15年間で一時的には急成長してもその後事業に行き詰る企業を多くみてきた。ビジネスに関心がある人が安心して取り組める企業であることをしっかり伝えている人は成果につなげている。

 ─セミナーに代わる食事会も好評と聞く。
 座学のセミナーだけでなく、セミナー開始前に体に優しい弁当や和菓子を用意するなど、新規の方も興味を示しやすい環境作りをしている。
 食事会ではコミュニケーションも活発に行われ、組織の活性化につながっている。
 
 ─精神的な健康の重要性も説いている。
 当社では、食生活に関する情報に加え、呼吸法、運動の重要性についても説いている。
 さらに、身体が健康になること、経済的にゆとりを持つことは大変重要だが、精神的な健康の重要性が増しているように感じている。現代社会はストレスも多く、心の病も多い。誰かの役に立ち、日本の課題の解決に貢献していると感じることで精神的な喜びを感じ、使命感を持って活動する人が増えている弊社の活動はさらに社会に必要とされていく。

■スキンケア開発に注力

 ─今後は、スキンケアの開発に注力していく。
 身体の健康のために腸内細菌が大切なように、肌の健康や美しさにも細菌の存在が欠かせない。中でも肌の健康のために重要な細菌は「美肌菌」と呼ばれている。
 メディアなどにも出演し、「美肌菌」という名称の名付け親であるミルディス皮膚科の出来尾格医師らと共同で美肌菌を増殖および活性化させるオリジナルのスキンケア成分の開発をスタートさせた。これまでのスキンケアは保湿重視の時代だったが、美肌に導く「美肌菌」の新時代へスキンケアでも業界をリードしていく。
 細胞レベルで健康に導く機能性食品、そして細菌(美肌菌)でキレイに導くスキンケアの普及を通じ、身体的健康、精神的健康、経済的健康作りを拡げてくことで、これからも社会に貢献し続け、信頼を高めていきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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