アリックス・インターナショナル(以下アリックス、本社米国ユタ州)が、日本のNB企業のM&Aを進めている。6月2日、糖鎖栄養素を主成分にした健康食品を販売するライラック(本社大阪府、巽俊二社長)のNB事業を譲り受け、アリックスでの会員登録を始めた。同社は17年8月にも水素サプリメントを販売するユニヴェール(本社東京都)と、乳酸菌製品を主力にするクオーレ(本社東京都)の2社を経営統合している。経営統合した後に製品をリブランディングし、日本法人のアリックス・ジャパン(本社東京都、宮城邦夫GM)と会員組織を融合させている。アリックス・インターナショナルでM&Aを担当する加藤嘉明エグゼクティブディレクターに話を聞いた。
─アリックスは次々に日本のNB企業を統合している。
これまでトリヴァニやアサンテ、ジュースインターナショナル、ニューセリティといった米国企業を統合してきた。日本国内では、17年8月に水素サプリメントを販売するユニヴェール(本社東京都)と、乳酸菌製品を主力にするクオーレ(本社東京都)の2社と経営統合した。
─M&Aによるアリックスのメリットは。
売り上げが拡大できることに加え、新しいリーダーを獲得できることが大きなメリットだ。
日本で統合したいと考えている企業は、年商20億円ほどの中堅NBだ。開業から7〜8年の企業は、製品愛用者は安定しているものの、製品を広めるリーダーが不在で成長が止まっているというケースが多い。
当社は、若いメンバーが多く、勢いがあるのが強みだ。当社のような組織と融合することで、再活性が期待できる。今年発表した会員向けの福利厚生サービス「アリックストラベル」に代表されるように、グローバル企業だからこそ実現できる特典も大きな付加価値を利用することもできる。
─NBの統合は企業文化の違いから成果につなげるのは難しいとされるのが一般的だ。
アリックスの報酬プランは、どのような組織とも融合できるものにしているため、友好的な統合に導いている。当然、統合で収入が減ったり、増えたりする会員はいる。ただ、私の経験では、当社ビジネスに参加することで報酬がアップした人が多い。
企業文化については、統合前の考えを尊重しながら、上手に融合を図っていくリーダーの柔軟な対応が成果につなげている。グローバル展開する中で、現地の状況に応じて柔軟に対応してきたノウハウも背景にあるだろう。
(続きは、「日本流通産業新聞」6月21日号で)
【〈日本のNB企業のM&A事業を推進〉アリックス・インターナショナル 加藤 嘉明エグゼクティブディレクター】アリックスとの融合で再活性化も
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