キャラクターフィギュアの製造・販売を行うメディコム・トイ(本社東京都、赤司竜彦社長)は、ECで自社商品を販売している。14年3月期の売上高は約7億円で、増税後も微増で推移しているという。取扱商品の約3分の1を限定商品が占めている。国内外の作品を問わず、商品化される機会が少なかった作品のキャラクターを発掘。限定品を開発してファンの取り込みを図る。昨年から海外向けECにも本格的に参入した。海外向けECサイトを昨年2月に開設。9月には中国のECモール「タオバオ」へ出店した。赤司社長に、商品の企画や海外通販における戦略を聞いた。
商品はファングッズ
─通販で限定商品を充実させた背景は。
当社は卸会社を通し、小売店に商品を供給しているメーカーになります。卸のシェアを奪わず、これまで他から日の当たらなかったコンテンツを発掘し、新しいニーズを開拓できるよう通販の品ぞろえを考えています。
─限定商品は年にどれほど企画していますか。
限定商品は年間で600~700アイテムほど開発しています。主に商品化の機会が少ないサブキャラクターなど、一定数の根強いファンが見込めるキャラクターを商品化しています。
少量の販売でも十分に収益を見込める自社ECだからこそ実現でき、結果として、ある作品のファン層から顧客を獲得できた企画もありました。
─商品の企画で重視している点は。
商品の企画は、どれだけ元のキャラクターや作品といったコンテンツにこだわりがあるかが重要だと考えています。そこで、社員の提案からも積極的に商品開発を進めています。
作品やキャラクターのファンにとって何が足らないのか、どの要素がつぼになるのかを考えることが、商品や特典が成功するポイントになると思います。そこから考えると、商品は全てファングッズであるといえるかもしれません。
(続きは本紙1月1日号で)
【ファンを獲得するサブカルチャー通販 特集】 メディコム・トイ 赤司竜彦社長に聞く/限定品でファンをつかむ
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