【 大地を守る会 代表取締役 藤田和芳社長】今秋めどに夕食食材の販売を検討/30〜40代をターゲットに新規獲得を目指す

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 大地を守る会(本社千葉県、藤田和芳社長)は、ネット通販を入口にした集客が奏功し、新規会員を伸ばしている。17年3月期は、今秋をめどに、夕食食材セットの販売を検討。30~40代の新規開拓を図る。また、ローソンとの提携関係を生かし、成城石井への卸売りを検討している。親和性の高い企業への卸売りを通じてブランドイメージの向上につなげたい考えだ。藤田和芳社長に今後の事業計画について聞いた。


ーー16年3月期における食品宅配事業は減収決算だった。
 毎週発行するカタログで商品を選んで購入される顧客の年齢層が高くなる傾向にあり、退会者も段々と多くなってきた。こうした層は購入単価が高く、当社の熱心なファンでもあったので、全体の売り上げに与える影響は大きい。
 一方で、EC事業は伸びており、ネット経由で商品を購入する30~40代の顧客層が厚くなってきた。ただ、顧客単価はカタログで購入する世代と比べると、単価や継続率にやや不安がある。
 ーー新規会員は順調に伸ばしている。
 会員は増えても競合他社との競争が激しく、当社の会員が他の宅配企業で商品を購入していたり、他のECサイトで購入したりする。『野菜は大地、加工品は生協で』という人も少なくない。新規会員が増えても、退会する人も多いという傾向が顕著になっている。
 ネット経由で入会した会員を、いかに定着させるか、宅配へ移行させるかさまざまな施策を実施している。例えば産地交流などのイベントへの参加を促したり、電話で案内するなどしている。
 ーー昨年は創業40周年を迎えてECと宅配のサービスを一本化した。成果については。
 「大地宅配」というブランドでサービスを統合し、どちらの形態でも利用できるように改めた。直ちに成果が表れることではなく、会員の相互送客になっている状態だ。
 BSの番組でCMを放送するなど、認知を高める取り組みも積極展開した。ただ、マスメディアを使った費用対効果については期待していたほどの成果は出ていない。
 当社では、ネットで入会した人には、自社便エリアであれば宅配料が安くなるという提案をしている。


(続きは、「日本流通産業新聞」7月21日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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