ナックの主力事業である宅配水事業「クリクラ」。その舵取りを担うクリクラビジネスカンパニー代表に4月、大月修司氏が就任した。クリクラは4月、ブランドのスローガンを「澄みわたる今日を、一生。」に刷新した。同社が扱う「RO(アールオー)水」の呼称を「ミネラルクリアウォーター」へと変更した。事業立ち上げ直後から25年にわたり現場と経営の中枢を歩んできた大月氏に、就任の抱負と新ブランディング戦略について聞いた。
■「重圧」の経験
─代表就任にあたって、これまでのキャリアを振り返って欲しい。
私はもともとダスキン事業部で入社したが、クリクラが立ち上がった直後からこの事業に携わっており、25年近くになる。
現在の配送の仕組みやシステム、営業手法など、商品開発以外のほぼ全ての部署の立ち上げに関わってきた。
─その中で、最も印象に残っている時期は。
30代前半、当時の寺岡豊彦社長のもとで、事業企画を一人で担っていた時期だ。
社長は非常に多忙で、全社から上がってくる稟議を、私が社長に渡す前に全て判断していた。高額な販売施策や、中央研究所からの精密機器の導入計画に対し、「本当に費用対効果はあるのか」「今必要なのか」を徹底的に調べ、最終判断を下していた。
あの時の戦いのようなプレッシャーが、今の私の判断の軸を作ったと思っている。
■震災が変えたシナリオ
─25年の歴史の中で、市場環境は大きく変わった。
実は今期、私たちは新たなブランド・コミュニケーション戦略を打ち出している。これは「15年越しのリベンジ」でもある。
2010年頃、私たちは「営業力のクリクラ」から「ブランドのクリクラ」へと転換し、イメージの差別化を図る準備を整えていた。しかし、その矢先に東日本大震災が起きた。
皮肉なことに、それが戦略を変えざるを得ない要因となった。消費者のニーズが一気に高まり、雨後の筍のように競合他社が参入してきた。そうなると、イメージ戦略よりも「今すぐ届ける」ための獲得競争に戻らざるを得なかった。
イメージキャラクターに「クレヨンしんちゃん」を起用し、インパクト重視の広告へ急遽舵を切ったのが、2011年前半の出来事だ。それから十数年が経ち、市場が成熟した今、ようやく「本来やりたかったブランドの差別化」に本腰を入れられるタイミングが来たと感じている。
■「浄水型サーバー」という泥沼
─現在は水道水を利用する「浄水型」が急成長しているが。
(続きは、「日本流通産業新聞」 5月28日号で)
【ナック クリクラビジネスカンパニー代表 大月修司上席執行役員】 <ブランド・コミュニケーション戦略を刷新> 「サーバー丸ごと!超殺菌」を武器に(2026年5月28日号)
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