【ショクブン 三枝俊幸社長】 <ミールキットの食品宅配を展開> /サービス認知向上に挑戦労働環境改善も推進(2026年1月1日新年特大号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 食品宅配のショクブンの新社長に25年6月27日付で三枝俊幸社長が就任した。25年4―9月期(中間期)の業績は4期ぶりに増収に転じるなど回復基調にある。11月には東海地区でテレビCMを放送したり、1万人にダイレクトメール(DM)を送るなど、サービスの認知向上に挑戦している。キャッシュレス決済も導入し、配送スタッフの労働環境の改善も推し進める。三枝社長に今後の事業戦略について聞いた。

 ─三枝社長のこれまでの経歴について聞きたい。
 30歳の時に神明に転職した。17年11月に雪国まいたけ(現ユキグニファクトリー)の取締役に就任し、24年まで従事していた。その後、神明に戻り25年4月からショクブンの顧問となり、引継ぎ期間を経て、6月27日に社長に就任した。この間、M&Aを手掛けるなど管理畑を歩んできた。
 26年3月期はショクブンの会計年度で50期目となる。地域の人にとってはなじみの深い企業だ。しかし、約20年前をピークに業績は低下傾向にある。コロナ禍の巣ごもり特需で21年・22年は一時的に業績が回復したものの、コロナ後は元の状態に戻っている。ミールキットは、食品スーパーやECなど競合先が多く、新規顧客の開拓が課題になっている。
 ─25年4―9月期(中間期)業績が増収となった。
 中間期で4期ぶりに増収となった。要因としては、25年4月に値上げを実施したことや、青果を中心に食材の価格が前年同期と比べて安定している点がある。単価の引き上げができた一方で、販売数量は前年を割り込んでいる。
 既存客の継続を高める取り組みとして、毎週テーマを持って、飽きさせないメニューの提案を行ってきた。
 10月下旬からは、配送スタッフ「アドバイザー」の業務改善を目的に現金による集金業務を取りやめた。お客さまが事前に小銭などを用意する必要があって負担になっていたし、アドバイザーにとっても現金を扱うのは負担になっていたと思う。
 シニアの一部のお客さまは現金での支払いを希望していたため、継続利用していただけないなど影響は少なからずあった。しかし、このタイミングでキャッシュレス化を推し進めることを決め、クレジットカードもしくは口座振替をお勧めした。また、現金で支払いを希望する人にはコンビニ払いができるようにした。この先、お客さまには理解してもらえると考えている。
 ─新規顧客の獲得の取り組みは。

(続きは、「日本流通産業新聞」1月1日新年特大号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ