Dstyle(ディースタイル)ホールディングス(以下DHD、本社東京都、徳田充孝会長兼社長)のグループは、ダイアナ(本社東京都、徳田充孝社長)を中軸に、多様な展開を行っている。ダイアナではこのほど、男性向けのサロン業態として「EVOCORE(エヴォコア)」を立ち上げた。24年11月20日には、お茶の水に1号店を出店した。ダイアナでは他にも、3Dボディースキャナーの刷新や、ウェブ上でのアバター接客の開始など、矢継ぎ早に新施策を打ち出している。「体制が整ったことから、25年は力強く展開できそうだ」と話す徳田社長に話を聞いた。
■男性向け資格制度導入
─直近の取り組みについて聞きたい。
男性でもプロポーションコンサルタント(以下Pコンサル)の資格を取得できる制度を導入した。プロポーションカウンセラー(Pカウンセラー)の男性版だ。これまでPカウンセラーには女性しかなれなかった。サロンを立ち上げてダイアナのフランチャイズに参加するためには、Pカウンセラー資格が必要。そのため、事業としてダイアナのフランチャイズに取り組みたい企業があっても、その企業の女性に資格を取ってもらう必要があった。今回、男性でも、資格を取りサロンを立ち上げられるようになったことから、事業としてダイアナのサロンに取り組む企業が増えると考えている。定年退職後の男性の起業や、若い男性の起業も増えてくるのではないか。もともとダイアナは、最も起業しにくいとされる、30~50歳代の女性に多く起業してもらってきた。男性は女性よりも3倍起業しやすいというデータもある。今後は、男性がダイアナで起業するケースが増えてくると考えている。
─ダイアナのサロンを、男性が運営するということか。
男性向けの新たなサロン業態として「EVOCORE(エヴォコア)」を立ち上げた。男性が男性をケアするサロンだ。これまでも、全国の一部のダイアナのサロンで、男性客の受け入れを限定的に行っていたが、男性が男性をケアするサロンは初だ。
─直営サロンを開業したということだが。
第1号店として、「エヴォコアお茶の水店」を、24年11月20日にグランドオープンした。
─男性向けサロンを立ち上げた経緯をより詳しく教えてほしい。
男性美容の高まりといった背景を受けて、「ダイアナゴールデンプロポーションアワード全国大会」に23年、エキシビションとして男性部門を作ったところ好評だった。そこで24年9月の全国大会で、男性部門として「メンズダイアニストコンテスト」を正式に立ち上げたところ、これまた好評。ならば、男性をケアするのが女性である必要もないということで、男性も資格を得られるようにしようとなった。
■運動させないダイエット
─男性の資格取得者は生まれているのか。
現在、当社の社員4人と、フランチャイジー4人の計8人が資格を取得している。社員には、直営店の立ち上げのために資格を取ってもらった。そのほかに、研修を開始しているフランチャイジーが9人いる。
男性サロンと女性サロンとでは、ビジネスモデルも変えようと考えている。これまでのダイアナサロンでは、たくさん買うと割引があったり、たくさん買ったり紹介たりした人は海外にお連れしたりといった、さまざまなインセンティブを用意していた。「エヴォコア」では異なる仕組みを採用する。会員登録の際に入会金をいただき、どのくらい痩せたいかによってモデルコースを提示。コースごとの価格を事前に明示し、割引率も基本は抑えめにする。お得に買えるキャンペーンや、コンテストの出場資格が得られるといったことは女性向けと同じだが、例えばインセンティブツアーにお連れするといったことはしない。大きなインセンティブをかけず、普通のジムに似たモデルにしようと考えている。
集客についても、口コミを大切にしながらも、ウェブから集客できる形にしたいと思っている。
だいたい500万円で起業できるので、パーソナルジムや鍼灸、整体をやっておられるプロフェッショナルの方々の新規事業としても取り組んでいただきたい。
─男性向けとなると、ライバルはライザップなどか。
(続きは、「日本流通産業新聞 1月16日号で)
【Dstyleホールディングス 徳田充孝会長兼社長】 <ダイアナを中軸に展開> 体制整い、25年は力強い展開を(2025年1月16日号)
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