YU―WACreationHolding/和装事業は21.2%増/中間期展示会販売が堅調に (2021年11月25日号)

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 YU―WACreationHoldings(旧京都きもの友禅)の21年4―9月期(中間期)の「和装店舗運営事業」の売上高は、前年同期比21・2%増の38億400万円だった。
 「振袖」販売とレンタルは、緊急事態宣言の発令期間が長期化したことや、集客のデジタルシフトによる効果が十分に出せず、夏の繁忙期における集客に苦戦したため、受注高は前年同期比5.3%減の10億1800万円だった。来店者数は同5.9%増の5814人。受注件数(成約率)は同0.8%増の3351人だったものの、平均単価が同6.1%減の30万4000円だった。
 また、既存顧客を対象とした「一般呉服」などの受注高は、積極的に催事を行い、堅調に推移したため、前年同期比46.1%増と好調だった。
 利益面は、売上総利益率が収益認識会計基準などの適用を加味した結果、前年同期と比べ0.4ポイント改善し62.7%になった。販管費は、中期計画策定のもとに構造改革を進め、特に広告宣伝費比率を引き下げつつ売上高を確保していく体制への変更を進めた。
 売上高は増加したものの、前年同期に臨時休業期間中に発生した費用(人件費、店舗家賃、催事中止費用など)を特別損失として計上していたこともあり、対売上高比は1.7ポイント上昇した。この結果、「和装店舗運営事業」の営業利益は前年同期比20.4%減の8800万円だった。
 その他事業は、写真スタジオ事業、EC事業を中心に売上高拡大に取り組み、売上高は前年同期比221.4%増の5700万円。一方、新規事業への先行投資を行ったこともあり、営業損失は5400万円(前年同期は営業利益200万円)だった。
 下期は既存顧客との関係を強化する目的で、「産地を巡る沖縄ツアー」の実施するほか、大規模展示会「東京きもの博」を3回に分けて、参加エリアを分散し、コロナ対策に力を注ぐ方針。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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