エクスプライス 21年6月期/売上高は647億円/前期比19%増、巣ごもり需要で (2021年11月11日号)

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 家電ECを手掛けるエクスプライス(本社東京都、稲積憲社長)の21年6月期の売上高は、前期比19.3%増の647億円だった。前年後半に引き続き、巣ごもり需要の拡大が増収をけん引した。衛生意識の高まりや「おうち時間」の増加により、空気清浄機や調理家電の販売が特に好調だったという。
 「25年までに売上高1000億円」を中期目標に掲げる中、土台作りと、ファン拡大の二つを軸に事業強化を続けている。前期は、その過程での変革を進める1年だった。
 今年4月1日付で社名をMOA(モア)からエクスプライスへと改め、一部店舗も刷新した。スポンサー広告などの露出を強化し、ブランドの認知度向上を図っている。
 6月には、NHN PlayArt(現NHN Japan)の代表などを務めた稲積氏が代表取締役社長に就任。IT・経営の分野に広い知見を持つ稲積氏のもとで、基幹システムの改修などチャネル整備を進めていく。
 自社ブランド「MAXZEN(マクスゼン)」の販売強化も続けている。「MAXZEN」の売上高は全体の約1割を占める。テレビや白物家電に加え、美容家電やアウトドア用品まで商品範囲を広げている。
 8月には千葉・船橋に同社最大規模の物流拠点となる「船橋物流センター」を開設した。配送キャパシティーの拡大とともに、家電の設置や工事など物流面でのサービス付加価値創出も図っていく。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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