〈住設訪販企業〉 大手・中小とも業績好調/品不足の影響で事業多角化も (2021年11月11日号)

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西日本に集中している支店や営業所を今後は東日本エリアにも増やす計画

西日本に集中している支店や営業所を今後は東日本エリアにも増やす計画

 リフォームや外壁塗装、白アリ駆除、太陽光発電などの住設訪販企業の動きが、コロナ前の状況に戻りつつある。業績も着実に伸長し、大手、中小ともに売り上げが増加している。売り上げ獲得に向けた取り組みはさまざまだが、各社は成果を上げている。しかし、半導体を中心に品不足が続いており、住設訪販業界にも大きな影響を及ぼしている。この状況に対して太陽光関連の企業は、リフォームや外壁塗装などにも事業を広げて多角化を急いでいる。モノの流通と同時に、事業者の次の施策に注目が集まりそうだ。

■大手は堅調に推移

 コロナ禍が収束に向かい始めているのと比例して、業績が伸長している企業が増えている。
 白アリ駆除などの訪販企業、サニックスの21年3月期HS事業部門(白アリ駆除など)の売上高は前期比2.8%増の115億4900万円だった。コロナ禍で新規の訪問営業を自粛した影響もあったが、人員および拠点の増加を図って営業力を強化した。提携企業からの紹介案件も増え、新規顧客件数が同17.7%増となったことも寄与した。
 21年4―6月期(第1四半期)の売上高も前年同期比15.8%増の32億9700万円と好調に推移。新規契約の顧客が増えたことで、白アリ防除施工が増加。営業の生産性向上も増収につながっているという。HS事業部門の人員は前年同期よりも41人増えて788人の体制となった。今期中に、全国に出店を加速する予定で、10拠点を新たに増やす計画を立てている。
 太陽光発電や蓄電池などの催事販売を行うグリムスの21年3月期は2ケタ増収だった。太陽光発電や蓄電池を販売するSHP事業(スマートハウスプロジェクト)の売上高は前期比16.8%増の45億8300万円となった。
 21年4―9月期(中間期)は、売上高が前年同期比24.3%増の21億7200万円、営業利益が同56.7%増の2億6400万円となった。蓄電池の単体販売が順調に推移している。
 催事販売を主力とするグリムスは、コロナによる売り上げの影響が軽微だったといい、自粛要請が緩和されてきたことも増収の要因の一つとなっている。


■教育戦略と見える化

 住宅リフォームや太陽光発電・蓄電池を訪問販売するNOSCOライフネットサービス(本社広島県、久留島亮社長)の21年7月期における売上高は、前期比20%増の12億円だった。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月11日号で)

ドローン点検の様子(写真左上の機器がドローン)

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9月にオープンしたリベラルペイントの外観

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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