KADOKAWA 21年3月期/電子本は売上3割増/積極的な販促など奏功(2021年5月13日号)

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 KADOKAWAが4月30日に発表した21年3月期の通期業績によると、電子書籍の売上高は前期比29.6%増となった。電子書籍の売上高や営業利益の額は公開していない。市場全体が伸長していることに加え、積極的なマーケティング施策により堅調な増収となった。
 自社が運営する電子書籍販売サイトの新規ユーザーが増加した。中でも、異世界に転生するジャンルの女性向けコミックスが堅調だったという。電子書籍の海外向け売り上げは前期比22.0%増となった。
 ECや電子書籍の市場拡大により、電子書籍を含む出版事業は新たな成長軌道に入ったと分析している。
 動画コミュニティーサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信などを行っている「webサービス事業」は、売上高が同11.0%減の220億800万円、営業利益が同24.8%減の20億9600万円だった。売上増加を狙ったコンテンツ制作や、顧客獲得に向けた費用の投下などが減益要因となった。
 リアルイベントは中止し、予定していたイベントのオンライン化を行った。ライブ事業の減収のうち、コロナ禍の打撃は22億円にのぼるという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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