ZOZO 21年3月期/商品取扱高4194億円/「PayPayモール」は4.5倍(2021年4月29日・5月6日合併号)

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「PayPayモール」の取扱高が好調に推移

「PayPayモール」の取扱高が好調に推移

 ZOZO(ゾゾ)の21年3月期における商品取扱高は、前期比21.5%増の4194億3000万円だった。「PayPay(ペイペイ)モール」における取扱高は、同約4.5倍に拡大した。自社負担の値引きセールや会員特典を圧縮したことで、営業利益は同58.3%増の441億4400万円になった。
 ファッションECモール「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」のみの商品取扱高は、同9.5%増の3557億6000万円だった。コロナ禍の巣ごもり需要による需要拡大の影響や、前期の暖冬による需要減の反動などにより成長している。
 「PayPayモール」における商品取扱高は、同354.8%増の281億9000万円だった。「ZOZOTOWN」の出店ショップの約9割が「PayPayモール」でも販売している。20年秋や21年春に実施した、大規模キャンペーン「超PayPay祭」による押し上げ効果も大きかったという。
 「期初に掲げた売り場や商材の拡張に取り組んできた。『PayPayモール』も好調で『超PayPay祭』によって、3月28日は『PayPayモール』の単日の商品取扱高が初めて『ZOZOTOWN』を超えた。これはわれわれにとってもエポックメイキングなこと」(澤田宏太郎社長)と話す。
 その他事業の商品取扱高は、MSP(マルチサイズプラットフォーム)事業が同67.6%増の12億6000万円、ブランドの物流支援などを行うBtoB事業が同85.9%増の223億6000万円になった。PB(プライベートブランド)事業は、同85.0%減の1億8000万円だった。
 22年3月期の商品取扱高は、同12.7%増の4728億円を計画している。「今後の戦略として、『買う』以外のトラフィックを増やす、『生産支援』に踏み込む、『技術ライセンス販売』の3本柱を考えている」(同)と話す。
 パーソナライズデータに基づく商品提案の強化や、海外向けに技術提供による収益創出を推進する考えだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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