ニューエイジ・インク/アライヴンを買収/日本国内での統合も視野に

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メディア向け説明会の様子(写真左から)菅原GM、大井社長、長濱GM、宮城GM

メディア向け説明会の様子(写真左から)菅原GM、大井社長、長濱GM、宮城GM

 モリンダジャパンの親会社であるニューエイジ・インク(本社米国コロラド州、ブレント・ウィリスCEO)は3月4日、日本国内で耐久商材などのネットワークビジネス(NB)を手掛けるアライヴン(本社東京都、大井康之社長)を買収すると発表した。3月10日に開催したメディア向け説明会では、将来的に国内のグループ4社の統合を視野に入れている方針も示した。
 買収するアライヴンは、10万人以上の顧客と会員がいるとしており、直近の年商は約20億円だという。ニューエイジは同社とパートナーシップを結ぶことで、会社やフィールドにさまざまな利点をもたらすと強調した。
 アライヴンの大井社長はニューエイジの傘下に入るメリットについて(1)海外進出が可能になる(2)リピート商材の拡充(3)会員の株式購入が可能なこと─などを挙げた。また大井社長は、「健康など同じビジョンを共有するニューエイジとの統合は魅力的だった。当社の代理店も喜んでくれる選択肢だと考え、パートナーシップの締結に踏み切った」と説明する。
 ニューエイジのグループ企業であるNB3社からは歓迎の声が上った。モリンダジャパン(本社東京都)の長濱創GMは、「アライヴンとその製品、スタッフと仲間になれることに興奮している」と話した。
 ARIIX Japan(アリックスジャパン、本社東京都)の宮城邦夫GMは、「業界の大先輩である大井社長やアライヴンの企業文化を吸収し、より良いグループの未来を作っていきたい」としている。ゼンノアジャパンの菅原誠司GMは、「アライヴンと同じグループになれたことを大変光栄に思っている」とコメントした。


■国内統合には慎重

 日本国内で4社の統合の可能性はあるとしつつも、現時点では各社の報酬プランを維持して別々の企業として活動していく。具体的な統合の時期について、ニューエイジ・インクは、「時間をかけて統合の最善のタイミングを見つけていきたい」という回答に留め、具体的なスケジュールには言及しなかった。
 ただ、消費者庁が20年11月に、アリックスジャパンに命じた9カ月間の業務停止期間中は、経営統合の可能性はないと断言している。
 メディア向け説明会では、アリックスジャパンの元リーダーが設立したクオリア(本社大阪府)にも話が及んだ。日本/北アジア担当エリアプレジデントのジョセフ・ワズワース氏は、「クオリアの件は、ニューエイジやアリックスとは全く関係ない。その上で、契約上の問題が発生しているため、現在、米国で訴訟を起こしている。日本でも訴訟を提起する予定だ」と語気を強めた。

グループへ加わることについて説明するアライヴンの大井社長

グループへ加わることについて説明するアライヴンの大井社長

クオリア社について言及する、日本/北アジア担当エリアプレジデントのジョセフ・ワズワース氏

クオリア社について言及する、日本/北アジア担当エリアプレジデントのジョセフ・ワズワース氏

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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