【21年の化粧品通販・EC戦略】 鍵はデジタルマーケ/既存客の囲い込み目立つ

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資生堂はライブストリーミングの配信やオンラインカウンセリングなどでECへの送客に力を入れている

 本格的なコロナ禍に突入してから約1年が経過した。化粧品の通販やECを手掛ける企業は、来店客が落ち込んだ店舗の既存顧客などを通販・ECチャネルに送客する流れが落ち着き、既存顧客や休眠顧客の囲い込みに力を注ぐ施策を掲げる企業が目立った。インターネットを閲覧する時間が長時間化していることから、効果的なデジタルマーケティングが今後の鍵になりそうだ。専門家の意見を交えつつ、化粧品企業各社に今年の戦略を聞いた。

■通販の販路拡大に手応え

 制度品メーカーの資生堂とコーセーは、コロナ禍に突入した昨年春ごろから21年2月現在に至るまで、ECチャネルの売り上げ拡大に手応えを感じている。資生堂は、コロナ禍で化粧品EC市場そのものが拡大している中でも、「ローカル市場での当社シェアは拡大している」(グローバル広報部)と実感している。資生堂は、商品を出品しているECプラットフォームでのライブストリーミングの配信やECへの送客に力を入れている。
 化粧品通販を手掛けるSONOKO(ソノコ、本社東京都、宇田川裕昭社長)の、昨年2月から今年1月末までの化粧品売り上げは前期比3・5%減。ほぼ横ばいを維持し、売り上げの減速を食い止めた。DMの発送やメルマガの配信などを通じて、既存顧客の囲い込みと、休眠顧客に対するアプローチに注力してきた。
 「フラコラ」ブランドを展開する協和(本社東京都、堀内泰司社長)も、昨年から既存顧客の囲い込みや休眠顧客の掘り起こしに重点を置いている。データマーケティングを生かして顧客一人一人に寄り添い、商品の提案を通じて売り上げ拡大につなげる方針だ。ブレスレット型のパーソナライズ機器を顧客に身に着けてもらい、機器による計測データをもとに、顧客のうち、まずは300人に向けてコーチングを実施している。
 コロナ禍はデジタルマーケティングでプラスの影響も及ぼしている。ヘアケアブランド「ラサーナ」を通販展開するヤマサキ(本社広島県、山崎宏忠社長)は、ネット広告の広告表示数が増加。これによりクリック単価が下がったため、コンバージョン1件当たりのコスト(=CPA)が改善したという。広告表示数が増えたのは、コロナ禍で消費者の外出機会が減り、ネットの閲覧時間が長くなったからだ。


■EC主力企業は追い風

(続きは、「日本流通産業新聞」」2月11日号で)

プレミアアンチエイジングは「カナデル」を「デュオ」に次ぐブランドに育てたい考え

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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