【食品通販・食品宅配市場・最新動向分析】 自宅需要の商機捉え販売好調/軸は「巣ごもり・プチ贅沢・健康」

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ワタミの渡邉美樹会長兼グループCEO

ワタミの渡邉美樹会長兼グループCEO

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や、「新しい生活様式」の広がりで、通販や食品宅配、ネットスーパーが商機を捉えている。自宅で過ごす時間が増えた人が、外食気分を味わえる商品や調理が簡単な冷凍弁当・総菜をまとめて購入しているからだ。生鮮品も、食品スーパーと併用してECや宅配を日常的に利用する人が増えている。来店客が減少した外食企業が売り上げを補うために、テークアウトやECに新規参入する動きも活発化している。無店舗販売の商品ジャンルとしては「もうけが少ない」とされてきた食品分野だが、コロナ禍を追い風に、「巣ごもり」「プチ贅沢」「健康志向」をキーワードにして各社は継続的な成長を目指す。

【■生鮮品・ミールキット】 店舗と併用で生鮮品の利用拡大

 生鮮食品を販売する食品宅配・通販、ネットスーパー各社は今春以降、会員数を順調に伸ばしている。外での買い物を控えた人の「巣ごもり消費」を捉えた。生鮮品をネットや宅配で購入することに利便性を感じた人が日常的に使い始めている。
 「ミールキット」が人気を集めているオイシックス・ラ・大地では、食品EC「Oisix」の注文が増加している。外出自粛ムードの高まりやメディアに取り上げられる機会が増えたことで注文が殺到し、3月下旬には新規会員登録を停止した。その反動から登録再開後も伸長ペースは衰えず、「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」のグループ3ブランドは、20年4―6月期(第1四半期)がともに2桁増収となった。
 イオンリテールが手掛けるネットスーパーでも、会員数が20年3―8月期(中間期)で前年同期比3倍に増えた。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月8日号で)

イオンリテール「ドライブピックアップ」の様子

イオンリテール「ドライブピックアップ」の様子

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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