〈宅食・総菜通販〉 今期売上は大幅増の見通し/コロナで伸長再購入率90%も

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 弁当や総菜の通販を手掛ける主要各社では、足元の売り上げが好調に推移している。緊急事態宣言があった4月ごろから新規顧客が拡大し、現在まで勢いを落とさずに増収が続いている。今期の売り上げが前期比2~3倍を見込む企業も複数あった。各社はウェブマーケティングを活用し、デジタル広告や公式アプリによる周知で新規顧客を獲得している。通販売り上げの推移や、今後の計画、リピーター育成の施策をまとめた。

■ベルーナ売上25%増

 事業規模の大小にかかわらず、弁当・総菜通販を手掛ける企業の売り上げ伸長が目立っている。
 総合通販大手のベルーナは、今年4~8月の食品通販の売り上げが前年同期間比で25%増になった(ワインを除く)。
 高齢者向け食品通販最大手のヘルシーネットワーク(本社東京都、黒田賢社長)は、前期(20年9月期)売上高が約37億円となる見込みだ。昨年9月の消費増税前の駆け込み需要の反動が見られたが、通期売上高は前期から微増となりそうだ。
 弁当通販のnosh(ナッシュ、本社大阪府、田中智也社長)は、今年3月から受注が急拡大している。今期(21年5月期)の売上高は前期比3倍を目指す。
 3月以降、新規顧客獲得数が毎月8000人以上で推移している。ECの登録者数は9月現在で約17万人に達した。3月時点の約10万人から、この半年で大幅に増加している。
 総菜ECサービス「わんまいる」を運営するファミリーネットワークシステムズ(本社大阪府、堀田茂社長)は、今年4~8月の売り上げが前年同期間比で約2倍となった。現在の会員数は約3万人。「コロナの影響が本格化した4月から新規顧客が急増した」(取締役)と話している。


■ウェブ活用で新規獲得

 新型コロナの影響を背景とした需要拡大に加え、ウェブ広告を活用したアプローチで売り上げを押し上げた企業も多い。
 ベルーナは各メディアの広告出稿を増やし、特にネットに手応えを感じたという。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月1日号で)

ベルーナでは日本酒も人気

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ナッシュが通販で展開する弁当

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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