フェリシモが4月8日に発表した20年2月期連結決算によると、営業利益は前期比43.0%減の3億400万円だった。売上高が微減だったとともに、配送料や減価償却費の増加で販管費が増加した。ただ、当初予想したより販管費の上昇が抑えられたことから、営業減益だったものの、当初予想は上回る結果となった。
売上高は同1.0%減の286億700万円だった。主力の定期便事業による顧客数は、各種メディアによるプロモーション活動が奏功。下半期においては、新規顧客や休眠顧客の獲得数は前期を上回った。
しかし、継続顧客数が目標に届かなかったことで、通期の延べ顧客数は前期を下回る結果となった。
品目別販売実績は「服飾・服飾雑貨」の売上高が同1.4%減の199億4400万円。「生活雑貨」の売上高は同0.3%減の75億8600万円、「その他」が同3.2%増の10億7600万円だった。
返品調整後の売上総利益率は53.9%となり、前期比0.5ポイント改善。売上高販管費率は52.8%で同0.8ポイント悪化した。送料単価の上昇により商品配送料が増えたほか、減価償却費が増加した。
梱包仕様を小さくするなど出荷関連コストは予想を下回った。ECモールへの店舗など、新規事業分野の広告費は当初予想を下回った。
経常利益は同49.5%減の3億6500万円。当期純利益は同47.5%減の3億6500万円だった。
21年2月期の連結業績は、売上高が前期比3.4%増の295億8700万円を予想している。営業利益は同80.7%減の5800万円、経常利益は同64.8%減の1億2800万円、当期純利益は同71.1%減の1億500万円を見込む。
本社新社屋の建設・移転に伴う減価償却費など設備費の増加や、一時的な不動産取得税などの発生による一般管理費の増加を見込んでいる。そのほか、IT関連コストの増加も見込む。
フェリシモ 20年2月期/営業利益は43%減/配送料や減価償却費が増加
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