ヤフー/企業の課題を解決/ビッグデータを活用

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三越伊勢丹がヤフーのデータを活用して開発したスカート。過去最も売れたスカートと比較し販売初週の販売数量は2.6倍だった

三越伊勢丹がヤフーのデータを活用して開発したスカート。過去最も売れたスカートと比較し販売初週の販売数量は2.6倍だった

 ヤフー(本社東京都、川邊健太郎社長)は10月31日、蓄積してきたビッグデータを活用し、企業や自治体の課題を解決するデータソリューションサービスの提供を始めると発表した。ヤフーが運営するメディアやECなどの事業を通して得たユーザーデータを使用し、企業などの商品開発や市場調査などに生かせるようにする。
 提供するサービス「DS.INSIGHT」は、ユーザーの興味や関心、トレンドをデータとして可視化する。ヤフーが保有するビッグデータを活用しブラウザー上から調べることが可能で、気になるキーワードをサイト上で入力することで関連語、時系列推移、性別や年齢などのデータを表示する。
 ヤフーが蓄積する位置データ情報をもとに、各地のユーザーの地域性も参照することが可能。指定した地域の人々が何に関心を寄せているのか把握できる。これまで企業や自治体が自力で行っていた市場調査やマーケティングの効率性を、より高めることが可能となる。
 利用料金は月10万円から。ライセンスの契約数によって使用料金は異なる。
 ヤフーはこれまで60の企業や自治体と実証実験を行ってきた。三越伊勢丹はビッグデータを活用した商品開発を行い、子育て中の女性に向けたスカートを販売。過去に最も売れたスカートと比較し、販売初週の販売数量は2.6倍だった。
 ヤフーの川邊社長は、「商品開発、価格の最適化、ニーズの変化を捉えた需要予測や防災対策などにもデータを活用できる。ヤフーのデータの力を外部に開放し、日本のためになるようなデータソリューションを提供していきたい」と説明した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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