MTG/2回目の下方修正を発表/中国EC法と不適切会計処理を受け

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 「ReFa(リファ)」などの美容機器を販売するMTGは7月12日、19年9月期の連結予想売上高を、3月に発表した510億円から下方修正、115億円少ない395億円になりそうだと発表した。同社が19年9月期業績の下方修正を発表するのは今年に入ってから2回目。下方修正の要因としては、中国EC法によるインバウンド売り上げの減少と、18年10月―19年3月の期間の、会計上で不適切があったとされる取引の売り上げの取り消しを挙げている。
 同社が取り消した売り上げは、18年10月―19年3月(第2四半期)で計上された売り上げのうち、越境EC事業における30億2400万円と、子会社のMTG上海の売り上げ22億円5800万円の、計52億8200万円だ。
 MTGでは、18年9月から12月までの4カ月間で、越境ECに関して輸出代行を行う企業との取引において、物理的に商品の納入や支払いを行ったものの、結果的に大半の商品が販売されることなく、MTGが買い戻した。第三者委員会は、4カ月間で行われた会計処理について、売り上げは取り消されるべきだという見解を発表し、MTGが見解を容認した。
 今回の下方修正では、「リファ」ブランドの中国国内の販売状況のさらなる減速も示している。中国電子商取引法の影響を受けて売り上げが減少した18年10―12月(第1四半期)以降も、インバウンドによる国内売り上げ、韓国免税品店のインバウンド売り上げ、中国国内のEC売り上げがそれぞれ減速しているという。MTGでは、「中国市場において、美容機器全体の需要が減退しつつある」(広報/IR)と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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