【無店舗販売化粧品市場分析】 上位50社合計8850億円/実質成長率は1.9%プラス

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 本紙はこのほど、通信販売事業者と訪問販売事業者を対象に、2018年度の化粧品売上高を調査した。上位50社の合計売上高は8850億5700万円だった。上位50社の成長率は前年度比1.9%のプラス成長となった。

◆トップ10の内、5社が増収に

 18年度の無店舗販売化粧品市場では上位10社中、訪販化粧品最大手のポーラをはじめ、ファンケル、ディーエイチシー、新日本製薬、ノエビアの5社が増収となり、市場の好景気をけん引した。ファンケルと新日本製薬は2桁成長を記録した。
 上位50社のうち、成長率が最も高かったのは、27位の銀座ステファニー化粧品。18年12月期の化粧品の通販売上高は、前期比40%増の98億円だったという。美容液成分を含んだクッションファンデーションが爆発的にヒットしたという。
 ベルーナの子会社で化粧品通販を展開するオージオでは、前年に引き続き卵角膜配合の美容液の販売が好調なようだ。前期比28%以上の増収となった。


◆人手不足と高齢化続く

 増収企業が相次いだ通販市場に相反して、訪販化粧品市場は販売員の人手不足や高齢化が続き、微減収となる企業が多かった。ポーラやノエビアといった、高付加価値な新商品の施策や細やかな集客施策などが奏功した大手企業が増収となったようだ。売上高の実数は得られなかったが、関係者によると、日本メナード化粧品の18年3月期も増収となったという。
 19年の化粧品通販市場の動向について、新規参入事業者による競合激化を予想する事業者が多かった。一方、訪販市場では、美容のプロ人材を養成することで、販売員の一人当たりの売り上げを高めようという企業が増えてきているようだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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