アイビー化粧品 19年3月期/営業益9億円の赤字/代理店の過剰在庫消化進まず

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 アイビー化粧品の19年3月期の売上高は前期比40.7%減の33億3500万円だった。営業利益は9億8900万円の赤字となった。売上高は、強化製品「レッドパワーセラム」の販売が大きく伸びたことにより、過去最高を記録した17年3月期の66億6100万円との比較では半減したことになる。「レッドパワーセラム」の在庫が消化しきれていない販社の売り上げが、年間を通して低迷していることが、大幅な赤字を記録した要因となった。
 月次売上高は、「レッドパワーセラム」の販売強化月間であった18年9月度が最も大きく、10億1000万円となった。ただ、前年同月比でみると、65.4%減だった。
 商品別の売上高は、スキンケア商品が前期比50.1%減の24億500万円となるなど主力商品が伸び悩んだ。一方、サプリなどの美容補助品が29.8%増の3億7500万円となるなど、健康食品やヘアケア商品などの販売は増加した。
 新規顧客の増加の指標となる研修への動員数は振るわなかったという。新規顧客向けの研修である「美容教室」の動員数は前期比23.8%減の6282人、新規会員のレベルアップを図るSA研修は同14.2%減の1695人だった。SA研修の動員が減ると、販売員の増員が進まないため、売り上げに直接的に影響するという。
 同社は20年3月期の業績として、売上高42億5000万円、営業利益1億7000万円を予想している。「販社の在庫調整が進んでおり、販売組織の実売が堅調であることから、ある程度の回復が見込まれる」(中山聖仁常務取締役)と言う。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ