〈楽天、ビックカメラ〉18年売上は70%増/配送サービス強化し、成長加速

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楽天の矢澤俊介執行役員とビックカメラの秋保徹取締役(写真下)が「楽天ビック」の実績を紹介

楽天の矢澤俊介執行役員とビックカメラの秋保徹取締役(写真下)が「楽天ビック」の実績を紹介

 楽天とビックカメラは4月17日、昨年4月に共同開設した家電ECサイト「楽天ビック」の実績を紹介した。18年におけるビックカメラの楽天市場での売上高は、前年比約70%増に成長した。首都圏での当日配送や配送時間指定に対応するなどして成長が加速した。さらにサービスを強化し、売り上げ拡大を図る。
 楽天の会員に家電販売を促進したり、ビックカメラの実店舗に送客したりすることを目的に「楽天ビック」を開設した。昨年8月に首都圏で当日配送を開始したり、同11月には「楽天ビック」から在庫をビックカメラの実店舗に取り置きできるサービスを開始した。同12月には、サイトをリニューアルし、配送時間指定に対応した。
 ビックカメラは、「自社ECサイトと『楽天ビック』は売れ筋も異なり、すみ分けができている。楽天会員の実店舗への送客にも手応えを感じている。特に20代以下の女性の集客に貢献している」(取締役常務執行役員EC本部長・秋保徹氏)と話す。
 楽天とビックカメラは「楽天ビック」を中心に連携を強化する。ユーザーの購買情報を両社で共有し、アフターサービスを拡充したい考えだ。
 楽天は「ビックカメラの実店舗で楽天のポイントカードを提示していただき、許諾をいただいたお客さまに対して、楽天市場上で実店舗の購入履歴を確認できるようにする。購入履歴からビックカメラに問い合わせできるボタンを設置し、修理の相談などを可能にする」(執行役員マーケットプレイス事業ヴァイスプレジデント・矢澤俊介氏)と説明する。
 配送サービスも強化する。4月17日から大阪市内の当日配送に対応。送料無料ラインの変更を検討し、利便性向上を図る。今後、楽天とビックカメラの自社配送網を連携し、配送の効率化を進める計画だという。
 商品力を強化するため、両社でプライベートブランド(PB=自主企画)商品を開発する。IoT家電やプログラミング教育に特化した子ども用パソコンなどを開発したい考えだ。

楽天の矢澤俊介執行役員(写真上)とビックカメラの秋保徹取締役が「楽天ビック」の実績を紹介

楽天の矢澤俊介執行役員(写真上)とビックカメラの秋保徹取締役が「楽天ビック」の実績を紹介

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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