ベクトル/中古品ECの流通網構築/ブランドとリユース企業をつなぐ

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 古着ECのベクトル(本社岡山県、村川智博社長)は3月14日、アパレルブランドやセレクトショップ、古着販売事業者の共同体「日本ファッションECリユース連合会(JFER)」を結成したと発表した。ベクトルが構築した、独自の中古品の流通プラットフォームを通じて、古着やブランド品の流通を加速させるのだという。ゾゾタウンや「メルカリ」などのフリマアプリに対抗していくとしている。
 「JFER」には、アパレルブランドや古着販売事業者が計134社参加している。ベクトルが構築してきた、古着の仕入れ・販売網を、連合会の参加企業に開放する意味合いを持つという。
 ベクトルはアパレルブランドと提携して、ブランドが抱える顧客から中古品を下取りする「1.5次流通」というサービスを展開している。アパレルブランドが新作の商品を顧客に提案する際に、すでに顧客が持っている商品の下取りを勧めることで、新作の購入を促すことができるのだという。
 近年は、顧客がブランド古着をフリマアプリなどに出品することで、アパレルブランドの新作商品の流通が滞るケースが多い。アパレルブランドにとっては、ベクトルの下取りサービスによって、自社ブランドの古着商品を、別の2次流通網に出品されるリスクを防ぐことができる。顧客の囲い込みも可能になるとしている。
 ベクトルはアパレルブランドから下取りした商品を、同社の倉庫で管理している。この商品群を、JFERに参加しているリユース事業者に提供する。JFERには、ECでブランド古着を販売している事業者や、古着の店販事業者、副業で古着をメルカリなどに出品している事業者などが参加している。
 ベクトルでは現在、JFERへの参加を検討する古着販売事業者に向けて、同社が管理している商品や倉庫の見学会を月に1回のペースで開催している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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