東通メディア 〈単品リピートに強み〉/通販システム、70社に導入

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 通販支援事業を手掛けている東通メディア(本社東京都、赤池文孝社長、(電)03—3523—2271)は08年から、広告連動型通販システム「通販マーケッター」を提供している。化粧品や健康食品といった単品リピート通販に強みを持ち、これまでに約70社へ導入した実績を持つ。広告メニューや同梱物の設定など、定期顧客を増やす仕掛けを搭載しており、通販事業者の売り上げ向上に貢献している。8月から月額費用を抑えた月額プランを開始。スタートアップ企業も利用しやすくした。
 「通販マーケッター」の特徴は、単品リピート通販に必要な機能をすべて標準パッケージで搭載していることだ。定期販売の細かい設定のほか顧客管理、同梱設定、LTV分析、費用対効果などの機能を網羅している。
 通販事業者にとって複雑な業務となる同梱設定は、「商品軸や購入回数軸など、さまざまな軸を基に同梱の設定ができる。多いところでは1000パターンくらいに分かれており、そのようなクライアントさんは30回や40回の継続につなげている」(通販マーケッター研究所・三浦裕二所長)と指摘する。
 リピート通販にとって、広告に応じた費用対効果の検証は重要となる。次回プロモーションの計画や予算を立てる材料となるからだ。「通販マーケッター」は、広告履歴から回収額や回収時期などをデータベース化して結果を集計。結果に基づいた戦略が立てられる。
 導入先企業の要望に合わせた、機能のカスタマイズにも対応している。これまでの実績でカスタマイズの要望が多いのは、外部との連携や業務改善、決済連携などだ。その一環として来春、「通販マーケッター」にアマゾンペイの機能をオプションとして組み込む予定だ。
 「通販マーケッター」の導入期間は、既存システムからの移行だと約6カ月間かかる。リピート通販にとって顧客情報は重要となるだけに、「それを正確に移動させるのと、現場での業務負荷がかからないように事前に業務効率について話し合うため」(同)だ。
 サポート体制は福岡支社が中心となって行っている。同支社のSEが質問への対応や運用サポートを行っており、「通販マーケッター」による分析結果に応じて、各種提案やアドバイスにも応じている。「カスタマイズに柔軟に対応する仕組みと、SEがサポートする体制は『通販マーケッター』の最大の特徴」(吉岡輝久執行役員)と説明する。
 「通販マーケッター」の導入費用はパッケージ版で約1000万円。カスタマイズによっては約2000万円の規模になる。8月から初期費用を抑え、月額利用料を20万円以内に設定した月額プランの提供を開始した。通販事業を開始したばかりの企業も導入が可能となっている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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