日本和装ホールディングス/中間期決算は2桁増収に

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 日本和装ホールディングスの18年1—6月期(中間期)の連結売上高は、新規顧客向けの販売会が計画通りに推移したことに加え、既存顧客向けの大型販売イベントへの客足が伸びたことで前年同期比10・5%増の28億5100万円となった。
 新規顧客の獲得を目的とした、受講料無料のきもの着付け教室は、「きものを着られる喜び」「きものでもっと美しい自分を」をコンセプトに、女優の篠原涼子を起用した募集プロモーションを展開。応募人数は平年並みだったものの、教室の継続率が上がったことから取扱高は計画通りに推移した。その結果、「美しいきもの着付け教室」の取扱高は前年同期比21・1%増の16億3200万円だった。
 当期は、卒業生(既存顧客)へのアプローチを強化してきた。創業35周年記念を前面に押し出して、今年6月に実施した展示会「遊々会」では、祝賀ムードの特別感を演出。多くの顧客が参加したことで、付随する販売会も好調だった。
 また、「インスタ映えする着もの姿を手軽に自分で」というコンセプトで資生堂とコラボし、メイクレッスンをカリキュラムに組み込んだ教室「キセキの一枚」が顧客に好評だった。
 「卒業生向け(既存会員)教室」の取扱高は、同38・3%減の3億500万円、展示会などの「卒業生(既存会員)向けイベント」は同4・1%増の20億1700万円だった。
 販管費は同3・9%増えた。社員、着付け講師全員に創業35周年記念祝い金を支給し、営業社員には一時金も支給したことで人件費が3000万円増えた。春と秋の新規受講者募集のプロモーション予算を変更したことで「広告宣伝費」は2100万円増えた。
 そのほか、ホテルなどで開催していたイベント会場代を見直し、自社施設での開催に切り替えたことで「会場費」が3300万円減になった。自社クレジット会社「ニチクレ」の利用を促したことで「ローン手数料」が900万円減となった。
 連結営業利益は同52%増の3億8900万円、経常利益は同60・8%増の3億6400万円、純利益は同92・2%増の2億4400万円で大幅な増益だった。
 18年12月期の通期連結売上高は同3・9%増の54億5000万円を見込んでいる。

35周年を記念し祝賀ムードの特別感を演出した「遊々会/緑の会」の様子

35周年を記念し祝賀ムードの特別感を演出した「遊々会/緑の会」の様子

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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