〈中堅NBが連続増収〉/会員目線の施策が組織拡大に寄与

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スキンケア体験を通じた施策がリクルートに寄与

 連続増収している中堅のネットワークビジネス(NB)企業では、会員がリクルートしやすい環境を積極的に整備したり、会員のモチベーションを向上させるためのセミナーの開催、会員登録のための付加価値を高める施策を活発化させている。11期連続で増収を達成したニナファームジャポン(本社東京都)は、主力のサプリメントの利用継続を促すことを目的に、スキンケアの販売を強化。独自の資格制度やサロン展開で組織拡大につなげている。ペレ・グレイス(本社東京都)は意欲の高い会員のスキルアップを支援するためのカリキュラムを新設。レベルに応じたセミナーを新たに用意した。スリーピース(本社宮城県)では、会員に対する無料の付加価値サービスを取り入れ、製品以外で組織の魅力を訴求することで増収につなげる。ひと昔前のように会員の主体性に任せるのではなく、主宰企業が積極的なサポート策やセミナーのカリキュラム、付加価値を目的としたコンテンツを充実させて、継続的な成長につなげているようだ。

◆ニナファーム

 ニナファームジャポンは、主力のサプリメント「サンテアージュOX」を販売し、創業以来11期連続で増収を達成している。増収に貢献したのが「スキンケア」で売上高は前期比33.5%増の21億8600万円と大きく伸ばす。
 同社は、スキンケアを普及させることを目的に、製品体験会「美肌塾」を主催し、会員向けの有資格制度「スキンケアコーディネーター」や会員が運営するサロン「プラッス・ドゥ・ニナ」を促進して、三位一体の施策を打ち出している。
 ここ数年、力を入れているのが会員運営のサロン「プラッス・ドゥ・ニナ」と「スキンケアコーディネーター」だ。
 スキンケアの販売に必要なのは、より製品と肌に対する正しい知識にあると考え、資格制度の導入を決めた。資格取得を通じて、スキンケアの正しい知識を得ようとする会員の要望にも応えた形だ。ただ、合格率を5割にして厳格な運用を行っており、資格取得が会員のモチベーションの一つになっている。
 15年3月末には220人だった「スキンケアコーディネーター」の数は18年6月末で約5倍となる1000人を超えた。ここ数年で一気に増えたのは、サロンがない地域でも、会員が自宅で開催する「ホームパーティー」を通じた体験会を軸にした浸透だ。「人と人とのつながりで広げていくNBの強みを生かせば定着率は上がる」(NB事業部)と話す。報酬プランがバイナリーを軸にしているため、より接点を増やすことで継続的な利用につながると同時に、離脱防止にも役立っていると期待する。
 「スキンケアコーディネーター」には、ホームパーティーなどで試すことができるサンプルを詰め合わせたセットを無料配布している。申請すれば利用でき、製品体験の接点の一つとして活用されている。
 女性だけではなく、男性市場も積極的に開拓している。”化粧品”ではなく”スキンケア”と定義するのは、性別で販売対象を限定しない方が、市場が広げられると考えたからだ。その一環として社内で「美肌塾」を担当するスキンケアチームに男性社員2人を配属。これをきっかけにして、結果的に「スキンケアコーディネーター」の約3割が男性で占めるようになった。
 将来的には、「スキンケアコーディネーター」の優位性を生かし、周辺地域に住む会員の注文を集約し、生協のような「共同購入」の形態を導入することも検討。会員が支払う配送コストの負担を軽減することに加え、より会員間のコミュニケーションを密にする施策も検討している。


◆ペレ・グレイス

 ペレ・グレイスは、9割を超える高いリピート率に支えられ、着実な成長を遂げながら11期連続で増収を達成した。同社は「会員に負担となるようなビジネスセミナーはやらない方針」(佐藤知己社長)で、これまでもモチベーションアップを目的としたセミナーは実施してこなかった。こうした企業姿勢が会員らに受け入れられている。しかし、会員から「既存会員をフォローしてほしい」という要望があり、4種類のセミナーを設けることを決めた。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月5日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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