シーズHD3カ年中期経営計画/既存顧客の育成時期に/新規事業も開始し1000万人のDB活用

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 ドクターシーラボの持株会社、シーズ・ホールディングス(HD)は9月14日、19年7月期を最終年度とする3カ年の第5次中期経営計画(中計)を発表した。「ブランド価値の拡大」と「顧客データベースの活用」がテーマとした。現在、約1000万人の顧客データベースを抱えているが、約9割が休眠状態にある。これまでは新規顧客を獲得することで成長してきたが、既存顧客を育成する方針に転換する。前期に連結子会社化したエステサロン事業のシーズ・ラボや、今後展開を検討している化粧品の新ブランド事業やOTC医薬品事業で美容・健康領域を幅広く網羅し、休眠顧客の活性化に取り組んでいく。


化粧品とエステの相乗効果
 シーズHDの現在の事業は、ドクターシーラボの化粧品・健康食品販売と、シーズ・ラボのエステサロン事業に大別される。ドクターシーラボとシーズ・ラボは親和性が高く、ドクターシーラボ商品を使用したエステメニューを提供したり、化粧品の共同開発などが行われている。
 エステサロンでは化粧品の物販も行っている。エステの顧客にドクターシーラボのDMを送ると見られる傾向が強まるという。
 ドクターシーラボは前期(16年7月期)、増収し続けてきた主力の「アクアコラーゲンゲル」が、前期比7.8%減収となった。今年10~12月にかけて「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフトEX」のテレビCMを放映し、売り上げ回復を図る。
 このほか、「アクアコラーゲンゲル」に次ぐ第2のブランドとして、手頃な価格帯の「VC100」シリーズを育成する計画だ。これまでアプローチしてこなかった20代後半~35歳までを「VC100」シリーズで開拓し、将来的に「アクアコラーゲンゲル」につなげていく。
 健康食品は前期、広告出稿を減らしたことで売上高が同28.8%減の29億800万円となったが、今期はインフォマーシャルの出稿を前々期の水準に戻し、売上高を回復させていく。
 ドクターシーラボは17年1月から、新顧客サービスシステム「Ci:Labo33(シーラボ33)」(=図表)を導入し、販促効率と優良顧客への還元率を向上させる。

(続きは、「日本流通産業新聞」9月29日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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