多くの通販企業が長引く夏の暑さ対策に苦慮している。今年の9月は例年より涼しい日が多いと報道されているが、それでも来年以降、また夏の暑さが長引くと予想できる。大手通販企業の中には、商品開発やカタログ配布の戦略を変え、消費者からの購入につなげようとしている。フェリシモは長引く夏を「セカンドサマー」と捉え、近隣地域の企業とともに、消費者に新概念の提唱を図っている。有力通販企業の対策に迫った。
フェリシモは近年、夏・秋に配布するカタログの掲載内容を適宜変更している。24年にはこれまで8月号のカタログで行っていた秋服の提案から、半袖を表紙にした夏服の提案へと大きく変更した。
さらに25年9月号では、あえてノースリーブワンピースを提案し、結果として販売数は前月比90%増を記録した。25年9月のファッション事業部の売上高は、前年同月比11%増と好調だった。このような取り組みの結果から、長くなった夏に寄り添う新たな季節提案として、「セカンドサマー戦略」を推進している。
フェリシモのセカンドサマー戦略は、主に(1)季節感ではなく、今着たい服を発信(2)夏仕様の秋の服という着こなしを提案─することなどに注力している。
「カタログもカレンダーではなく、気候に合わせて表紙を変えていく。23年は当社としても秋服への切り替えを意識した時期だった。24年は表紙では半袖を提案するも、中のページはまだ秋物中心だった。そして25年は暑い時期から”着られる秋服”へ本格転換する時期だった」(第一事業部 部長代理・三宗千尋氏)と説明する。
フェリシモはこれまでの経験から、「夏商品なら何でも秋まで売れるわけではない」ということを知ったという。好調だった商品を分析すると、秋らしいカラーを取り入れた商品や、重ね着で温度を調整できる商品などが、顧客から好評だったという。
「昨年までの動向を踏まえて、今年は通気性の高いSUSU(スースー)素材を使用したダブルジャケットや、接触冷感とUVカット機能を備えたベロアカーディガン、吸汗速乾素材で洗濯洗いもできるワンピースなどを販売している」(同)と話す。
接触冷感と吸汗速乾の機能を持ち合わせたデニムは動画広告でも訴求している。視聴数や購入率も順調で、新規顧客獲得に寄与しているという。
■兵庫の企業と連携
フェリシモは兵庫の近隣企業とともに、異業種連携で9、10月の新しいおでかけと日常を提案している。「セカンドサマープロジェクト」と題し、フェリシモのほか、劇場型アクアリウム「atoa」、神戸市立博物館、神姫バス(Port Loop)、フェリシモ チョコレート ミュージアム、六甲バター(QBB)などと共同企画を開始した。地元兵庫を代表する食・交通・商業・文化・観光の各企業・施設がプロジェクトに集結した。昨年、西日本歴代最高気温を更新した兵庫から、長引く暑さを耐えるのではなく前向きに楽しむ、新しいおでかけ・楽しくなる日常の過ごし方を、異業種連携として提唱している。
(続きは、「日本流通産業新聞」 10月1日号で)
【通販企業の長引く夏対策は】有力通販企業の最新動向機能性商品が鍵/フェリシモは”セカンドサマー戦略”推進(2026年10月1日号)
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