【ホルムズ海峡問題・化粧品20社緊急取材】原料・資材の値上がり・供給難が発生/「新商品が出せない」の声も(2026年4月16日号)

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 ホルムズ海峡の封鎖問題が、日本の化粧品業界に深刻な影を落とす可能性がある。販売会社からは、「新商品が出せない」「コスト吸収の限界を超えた」といった悲鳴がすでに上がっている。原料や容器などの資材の供給難により、サプライチェーン全体が、かつてない危機に直面しているようだ。本紙はこのほど、化粧品を扱う、販売会社、OEM会社、容器会社、原料会社、計20社に緊急取材を行った。本紙取材に応じた各社からは、現状と今後を憂う声が続出している。「値上がりをスピーディーに製品価格に転嫁できず、倒産する企業が続出するのでは」(化粧品容器会社E社)と懸念する声も聞かれた。

■原料7~8割アップも

 化粧品は影響が特に深刻だ。化粧品素材企業G社によると「化粧品の基剤となるPG(プロピレングリコール)やBG(ブチレングリコール)といった石油由来成分の原料・素材が大きな影響を受けている」と言う。「BGなど基剤・保湿剤系の成分には、ナフサ由来のものも多く、値上がりしている。値上げをのんでいただける企業に優先的に原料を供給するしか手がない」と語る。
 化粧品OEM企業B社も、「PG・BGといった基剤関係の原料に影響が出ている」と話す。
 値段が多少高かろうと、入手できれば御の字と考える企業も出てきているようだ。化粧品OEMのC社によると、「現在、原料の供給量は昨年比で50~70%に制限されている」と話す。
 前出のOEMのB社は「値段の問題ではなく、入手困難になってきている原料もある」としている。
 原料が入手できなくなると、処方変更を余儀なくされる。「医薬部外品などでは、原料がなくて製造ができなくなるものも出てきそうだ」(B社)という指摘もある。
 化粧品容器の供給にも、ホルムズ海峡問題が大打撃を与えている。化粧品容器会社のE社は「PET、PE、PPの原料の値上がりが顕著だ。高い値段の原料をなんとか仕入れて当面の見通しを立てている状況。原料は以前に比べて7~8割上がっている」としている。


■容器は15~20%上昇

 化粧品OEM・化粧品容器メーカー各社の証言によると、4月以降、取引先から、原料・容器・資材の値上げ要請が相次いでいるそうだ。
 仕入れ先からまだ値上げの正式な要請がないという販売会社もあるが、その場合も、容器メーカーやOEMメーカーなどから「この状態が続けば値上げせざるを得ない」旨の、ジャブのような通知を受けている企業が多い。

(続きは、「日本流通産業新聞」 4月16日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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