本紙はこのほど、通信販売企業と訪問販売企業を対象に、2024年度の化粧品売上高を調査した。上位50社の合計売上高は6901億1600万円となった。13社が増収を達成、減収は6社だった。前年と比較可能な19社の実質成長率は3・1%のプラス成長だった。
上位50社の中で最も成長率が高かったアイスタイルは、売上高は前期比31.8%増の142億9200万円だった。
育毛剤「ニューモ」やまつげ美容液などを扱うファーマフーズは前期比14・1%の減収、同じグループのフューチャーラボは同20.7%の減収となった。
成長率の高かったアイスタイルが運営するECサイト「@cosmeSHOPPING(アットコスメショッピング)」では、大型セールイベントなどを開催し、新規ユーザーの獲得に注力した。
24年の化粧品市場では、インフレによる影響が大きかったとみられる。さまざまな値上がりを背景に、各社が商品のリニューアルなどを行い、主力商品の価格を引き上げた結果、増収につながったケースもあったようだ。
一方で、付加価値の低いものについては、買い控えの対象となり、売り上げの減少につながったとみられる。
25年も、韓国製や中国製の、比較的安価なメーク品の需要が高まっている。海外製品にシェアを奪われない商品力や顧客接点が問われていきそうだ。
【2025年版 無店舗販売化粧品市場分析】上位50社合計6900億円/50社合計売上高は3.7%減(2025年6月26日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


