村田園/景表法で措置命令/産地の誤解招くと指摘

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村田園万能茶

村田園万能茶

 健康茶などの製造・販売を手掛ける村田園(本社熊本県、村田正英社長)は3月10日、消費者庁から景品表示法に基づく措置命令を受けた。同社の主力商品の産地に関する表示が優良誤認表示にあたると判断された。同社では、表記を変更する一方、処分の取り消しを求める訴訟提起の準備も進めているという。
 処分の対象となったのは、「村田園万能茶(選)」(=写真)「大阿蘇万能茶(粋)」など4商品の表示。商品パッケージ表面の、「阿蘇の大地の恵み」という文言と「日本の山里を思わせる風景のイラスト」、原材料を列挙した記載の3点が問題とされた。
 4商品は、外国産の原材料も一部使用しているが、「あたかも、対象商品の原材料がすべて日本産であるかのよう」な表示になっていたと消費者庁は説明している。産地表記に誤りがあったわけではないという。「どれか一つが問題というわけでなく、総合的に景表法違反だと判断した」(消費者庁表示対策課食品表示対策室)と話している。
 4商品は、同社の主力商品で、14年5月~15年4月の販売額は10億円。自社通販と実店舗への卸売りを行っている。30年ほど前に発売し、09年7月から現在のパッケージを使用しているという。
 今回の措置命令について、同社は「真摯(しんし)に受け止める」とコメントしている。パッケージを変更し、一部の記載を取りやめるという。一方で、措置命令に対する取り消し訴訟を提起することも予定しており、現在準備を進めているとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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