シーズHD/新規定着せず通販苦戦/持株制開始、医薬品や新ブランドへ

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 ドクターシーラボの持ち株会社、シーズ・ホールディングスの15年8月―16年1月期(中間期)における連結売上高は、前年同期比1・2%減の175億4800万円だった。購入歴が長い顧客は増えているものの、健康食品やヘアケアなどのインフォマーシャルで獲得した新規顧客の継続率が低調で、通販売り上げが苦戦。連結売上高は期初予想を6・9%下回った。昨年12月に持ち株会社体制に移行したのを機に、今後は化粧品の新ブランド展開やOTC医薬品事業への進出を視野に入れている。

健食のインフォマを削減
 連結営業利益は同4・3%増の30億4300万円、経常利益は同2・5%増の30億6800万円、四半期純利益は同9・8%増の21億300万円となった。
 前期は主力化粧品「アクアコラーゲンゲル」シリーズ以外の商品で新規顧客を獲得するため、健康食品やヘアケアのインフォマーシャルを積極的に投下。今期からはスキンケア商品に力を入れるため、インフォマーシャルの予算を削減した。
 直近1年半以内にインフォマーシャルで獲得した顧客(ライト顧客)の定着化が進んでいなかったため、インフォマーシャルによる新規顧客の減少した分が売上高に影響した。
 チャネル別の売上高は、通信販売が同4・2%減の115億2800万円、卸売販売が同2・5%増の33億8100万円、対面販売が同4・7%減の18億5400万円、海外事業などが同62・4%増の7億8300万円となった。
 商材別の売上高は、化粧品事業が同2・8%増の160億6900万円、健康食品事業が同30・6%減の14億7900万円だった。
 昨年11月に主力化粧品「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフトEX」をリニューアルした。既存顧客の反応がよく、11~12月の月次売上高は前期実績を上回った。
 このほか、化粧水「VC1000エッセンスローション」が「アクアコラーゲンゲル」に次ぐ売れ筋商品に成長し、通販売上高は同27・4%増となった。中国での認知度も高まっており、卸先のドラッグストアなどでインバウンド需要を取り込んだ。
 「VC1000エッセンスローション」は3月21日からのテレビCMを放送し、店頭プロモーションとウェブマーケティングも強化する。

(続きは「日本流通産業新聞」3月17日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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