ワタミ 23年4―9月期/宅食事業、減収減益/コロナ禍の反動減(2023年11月23日号)

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 ワタミの23年4―9月期(中間期)における「宅食事業」の売上高は前年同期比35.1%減の201億5000万円、営業利益は同18.5%減の20億1000万円だった。コロナ療養者向けの売り上げがなくなったことが影響した。
 マーケットインの考え方を推し進め、新商品としてカロリーコントロールした「スマートプレート」や、シニア向けの「たんぱくおかずプラス」、ランチ需要を見込んだ「まごころランチ」などの商品ラインアップを揃えた。ミールキットは「定番おうちごはん」「パクモグ」「あっ!とごはん」の3商品を揃え、消費者の多様なニーズに応えられるようにした。
 介護施設など法人向けの「かんたん厨房」という新たなサービスを開始。テレビ通販による広範囲の購買層を取り込んだ。
 9月には、兵庫県尼崎市内に冷凍弁当工場を新設。通販事業「ワタミの宅食ダイレクト」やカタログ冊子「まごころ商店」に掲載する冷凍弁当や総菜を強化する。24年には、東日本に新工場を開設することを明らかにし、現在の7倍となる1日あたり7万食の製造を目指す。渡邉会長は「日本における冷凍弁当のリーディングカンパニーを目指したい」と話した。
 ヤマト運輸が業務終了を発表した小型荷物の配達を委託されている個人事業主を宅食事業で受け入れる。最低でも1000人、最大2000人の受け入れを計画し、すでにヤマト運輸が提供している求人サイトへの掲載を始めた。全国のワタミの宅食営業所で順次説明会を開催する。
 渡邉会長は「販売員の49.8%が60歳以上、男性では81.5%が60歳以上だ。個人事業主約3万人の人に安心していただきたい」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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