LINEヤフー/統合新会社を発足/出澤CEO「新しいWOWと!を届ける」(2023年10月5日号)

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出澤剛CEO

出澤剛CEO

 LINEヤフーが10月1日、発足した。Zホールディングス(HD)、LINE、ヤフーなどグループ会社を再編して発足した新会社だ。新会社では同4日、「LINE」と「ヤフージャパン」のアカウント連携を開始するなど、すでに新たな施策にも着手している。出澤剛CEOは「新しいWOWと!を届けていく」と意気込みを示す。
 LINEヤフーでは、ZHDのときから優先事項として掲げていた「LINE」と「ヤフージャパン」のアカウント連携を実施した。連携により、ユーザーは(1)限定のLINEスタンプをダウンロードできる(23年10月予定)(2)「ヤフーショッピング」の買い物時に「PayPay(ペイペイ)」で支払うと毎日5%のPayPayポイントを取得─などができるようになる。
 23年11月をめどに、ヤフーでお得に買い物ができる有料月額会員サービス「ヤフープレミアム」を「LYPプレミアム」に変更する。
 「ヤフープレミアム」の特典であった「ヤフオク」の落札システム利用料の優遇や、「ヤフーショッピング」のポイント増、会員限定の「PayPayクーポン」の付与は変わらず提供する。加えて1200万種類以上のスタンプ使い放題、「LINE」のアルバムに保存できる写真や動画の画質向上など、「LINE」に関連する特典を拡充する。
 「LINE」と「ヤフージャパン」のアカウント連携や、「LYPプレミアム会員」の提供は、「ヤフーショッピング」の流通額拡大につながる見込みだ。今年に入り、「ヤフーショッピング」の流通額は、前年を下回っている。
 以前の取材で、ヤフーの畑中基執行役員は、「『LINE』で動画が保存できることは面白い。『ヤフーショッピング』であまり買い物をしない人でも、『LINE』の特典経由で『LYPプレミアム会員』のことを知り、登録することもある。会員になると、『ヤフーショッピング』での買い物で、プラス2%分のポイントがたまる。相乗効果で結果として『ヤフーショッピング』の流通額の増加を目指す」と話していた。
 新会社設立に当たり、出澤CEOは、「私たちはこれからも、一人一人のユーザーに寄り添いながら、便利なサービスと驚きの瞬間を届け続ける。さまざまな課題を解決することで、世の中をより良い方向へと変えていくお手伝いをしたいと考えている」と決意を表明している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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