富士山の銘水 23年4月期/売上高は30.4%増/浄水サーバーの需要が継続 (2023年7月27日号)

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大幅増収に貢献した浄水型のウォーターサーバー「every frecious」

大幅増収に貢献した浄水型のウォーターサーバー「every frecious」

 「フレシャス」ブランドで天然水の水宅配や浄水型ウォーターサーバーを展開する富士山の銘水(本社山梨県、粟井英朗社長)の23年4月期の売上高は、前期比30.4%増の344億円となった。同社が21年4月から展開している、浄水型のウォーターサーバー「every frecious(エヴリィフレシャス)」のニーズが引き続き拡大していることが、大幅増収の要因になったとしている。
 富士山の銘水の23年4月期における当期純利益は、前期比77.1%増の80億円だった。
 21年4月に展開を開始した浄水サーバーのニーズが拡大しているという。
 浄水サーバーは、毎月水ボトルが届く水宅配に対して、安価に利用できる。置き場所に困らない設計である点も、ニーズ拡大の理由となったようだ。
 同社では、提供開始から1年半で、浄水サーバーの契約顧客件数が、20万件を超えたとみられている。
 23年4月期における、売上高に対する利益率は、天然水サーバーが25%だったのに対して、浄水サーバーは75%だったとしている。
 24年4月期も、浄水サーバーのニーズの拡大は継続しているとみられる。
 同社では、24年4月期の業績目標として、売上高700億円、当期純利益160億円を掲げている。
 消費者庁は23年5月、ショッピングモールでのウォーターサ―バーの催事提案に関して、「消費者トラブルが増加傾向にある」として、注意喚起を行った。
 富士山の銘水も、「フレシャス」ブランドとして、商業施設などで、水宅配や浄水型サーバーのレンタルの催事提案を行っているため、影響が懸念されたが、同社では、消費者庁の注意喚起について、「当社の事業運営には影響はない」(管理本部)と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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